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オフィス街でロボットを作る企業が、副業マーケターと目指す次のフェーズとは|ugo株式会社様
2本のアームと移動機能を備えた、遠隔と⾃動化のハイブリッド制御を採⽤した次世代型アバターロボット「ugo(ユーゴー)」を提供するugo株式会社様。 副業人材の活用により、製造業 × SaaSに知見のあるメンバーとともに新たな施策に挑戦、見事成果が出て、次なるPMFに向けて開発を進めておられます。
2023.02.22
2023.09.13
この春、「宇都宮海星女子学院」から「星の杜中学校・高等学校」へとリブランディングを行った栃木県の学校に、お話を伺いました。(2023年4月)
オンラインで仕事のやり取りをすることが馴染んでいない学校現場で、シューマツワーカー経由で副業人材が活躍しています。マーケティングチームの木村様に、「新しい働き方」の副業人材を受け入れ、一緒に仕事を進めることになった経緯と、初めての不安をどう乗り越えられたのか、伺いました。
「定期テストがない」「校則がない」など、最先端の取り組みや学校教育のお話も興味深いものばかりです。ぜひご覧ください!
Contents
ー 星の杜中学校・高等学校様には、シューマツワーカーからデザイナーが1名、副業人材として入らせていただいていますね。
木村 学校のプロモーションに関わる業務で、幅広くデザインをお願いしています。塾やオープンスクール、学校説明会で配るチラシや、ポスター、駅構内のサイネージポスターのデザインなどです。
それ以外にも、本校は英語教育に強みがあることから、「英語が強い学校」をアピールする英語のパンフレットをつくっています。今年はデザイナーさんが来てくれたことで、内容をうまく整理できました。私と上司の二人で制作しているうちに、新たに追加する情報がどんどん増えて、ごちゃごちゃして困ってしまったんです。
ー デザイナー職での正社員の採用活動もされていたと伺いましたが、採用活動は難しかったのでしょうか?
木村 そうですね。リモートワークを希望される方が多くて、うまくマッチする方が見つからなかったと聞いています。他県からオンラインで仕事したい、在宅勤務したい、という希望の方が多かったようです。ですが、私たちは、対面で作業をし直接やり取りをすることに重きを置いていました。
ー でも、現在は副業人材とオンラインでお仕事なさっています。どのような変化があったのか、お伺いできますか?
木村 正社員でのデザイナー採用がうまく運ばなかったことで、再度、デザイナーに対して求める要件を見直すことにしたんです。どれくらいの業務をお願いすることになるのかを見直した結果、「必要なときにお願いする」くらいの関係が、実はちょうど良いんじゃないかとわかったんです。そこで、そもそも正社員雇用や直接雇用にこだわる理由はあるんだろうか、という発想の転換に至りました。
でも、実際に「必要なときにお願いする」ことができる契約関係で、そのときにだけ時給が発生するような働き方って、どういう選択肢があるのか。はじめは探してもなかなか見つかりませんでした。そんな中で、理事長が「こんなサービスがある」と見つけてきたのがシューマツワーカーさんです。
ー 業務内容を見直して精査した結果として、「必要なときだけ仕事をお願いする」そして「その作業時間だけ時給を支払う」という契約形態が理想的だと、行き着いたんですね。シューマツワーカーは伴走型の専門人材とのマッチングサービスなので、ぴったりだったと。
木村 はい。デザインが必要なときだけ、仕事をお願いするという形になりました。
ー お問い合わせいただいてからのシューマツワーカーの対応は、いかがでしたか?
木村 対応はよかったですね。質問や要望に対する返答もいつも早くて。実は、シューマツワーカーさんとの対応は、最初は別の人間が担当していて、途中で私に引き継ぎました。その際も、スムーズに引き継ぎできるようにコミュニケーションしていただき助かったんです。
ー 雇用形態については、満足いく形が見つかったんですね。一方で、先ほど正社員採用を目指したときにネックになった「リモートワーク」「オンラインでの勤務」の壁は、どうなったんでしょうか?
木村 今回、シューマツワーカーで紹介していただいた副業デザイナーさんが、石川県の方だったんです! オンラインどころか、そもそも物理的にも距離のある方。正直、初めは不安を感じていました。それでも、まずはやってみようと思い、お願いしてみたんです。
ー 不安に感じられたのは具体的にはどういった部分だったんでしょう?
木村 学校内の業務というのは、急に決まることも多いんです。心配していたのは、「急遽、このイベントに広告を出すことになった」「急遽、このチラシが必要になった」そういう場合に、結局はデザイナーさんの手を借りることができなくなるんじゃないかということでした。
ー なるほど、それはありそうですね。
木村 でも、実際には、そんな心配はいりませんでした。
普段メールでやりとりさせていただいていますが、副業デザイナーさんのレスポンスが非常に早いんです。そしてデザインの第一稿もいつもとても早くて。スピーディーに対応していただけるのが本当にありがたいですし、安心してお任せできるようになりました。
考えてみれば、たとえ県内の方であったとしても、お願いしてから第一稿を上げてもらうまでのスピード感なんて、ご一緒に仕事をしてみなければわかりませんよね。近ければ早いということでもないわけです。そう思うと、オンラインで十分にスピード感を持ってお仕事していただいているのは、マッチングがうまくいったということなのだと思います。
ー それはよかったです。ちなみに、オンラインでの仕事というのは、学校内でどの程度の浸透度合いなのですか?
木村 学校内でのオンラインミーティングやオンラインの対応というのは、一般企業と比べれば限られています。コロナ禍で生徒が陽性や濃厚接触者になってしまった場合に、学校の授業を受ける機会を提供するためのオンライン授業(授業風景を撮影したものをオンライン配信)を行ったり、先生たちはオンラインでの研修を受ける機会もあります。でも、基本はやはり、学校に出てきて、対面で物事を進めていくことが多いんですよね。
そんな環境の中で、副業デザイナーさんとはオンラインでも安心感を持ってお仕事させていただけているので、ありがたいです。
ー 今春、星の杜中学校・高等学校様では、学校名の変更、そして共学化という、大きな変革のタイミングを迎えていらっしゃいますね。木村様も、今年の春のリニューアルに向けてお忙しい日々でしたか?
木村 この一年が3年間くらいに感じられるくらい、密度の濃い時間でしたね。忙しくて充実していました。そのタイミングでしたから、副業デザイナーさんに助けられた部分もありました。
ー そもそも、学校法人の組織体制というのは、どういうものなのでしょうか。
木村 一般的な会社との大きな違いは、部署や役割が明確に区切られていないことかと思います。
一般的な会社では、部署が分かれ、それぞれの業務分担があり、少なくともその範囲内で仕事をこなしていけば、会社自体も回っていきます。しかし学校の場合、「授業」と「校務」という全く異質なもの、異なる種類の仕事を、先生たちがみんなで”兼務”している状態なんですよね。
具体的に言えば、私や私のチームメンバーが入る前までは、「入試広報課」というのがあり、学校のプロモーション業務も先生たちの兼務する「校務」の一部だったんです。つまり、先生たちが授業の合間に学校のチラシを作成したり、オープンスクールの準備をしたり、学校訪問に行ったりしていたわけなんです。先生たちは本当に忙しいんですよね。
私の所属する「マーケティングチーム」の発足も、学校のブランドリニューアルに向けた動きであると同時に、先生たちが授業づくりに集中できる環境をつくるためでもあるんです。
ー このタイミングで行われたリブランディングの内容についても、教えていただけますか。
木村 本校は「宇都宮海星女子学院」という女子校(中学校・高等学校)でした。そして、北関東で唯一のカトリックミッションスクールでもあります。
都内でもそうですが、少子化の影響もあり、全国の女子校は今「共学化」の流れが進んでいます。このタイミングで本校でも、「予測が困難とされる時代、社会に出ても活躍できる人材を送り出せるような学校になるには」という方向性の検討が行われ、今回の共学化が決まったんです。
ー 今回のリニューアルで、学院のお名前も変わりますね。
木村 新しい学校名は、「星の杜中学校・高等学校」といいます。
”星”は、光り輝く多様なタレントを象徴しています。つまり、生徒たち一人一人の才能や力をあらわしているんです。
そして”杜”は、そういう多様な才能をもった子たちが集まる、「清らかな場所」を象徴しています。実際に、本校は自然豊かな環境にあります。
”星の杜”というネーミングには、多様なタレントが集まり、育っていく場所という学校の想いが込められているんです。
ー 特に大切にされている考えや、特徴的な教育方針などはありますか。
木村 本校のスクールミッションは「チェンジメーカーの育成」です。「チェンジメーカー」というのは、変革を起こせる人のことです。
社会に出たときに、「何かがおかしい」「これを変えればもっとうまくいくはず」といった気づきを得る瞬間ってあると思うんです。でも、大抵の人たちは行動に移せずに現状維持を続けてしまいます。それを変えていく力を育んでいきたい。それが、「チェンジメーカーの育成」に込められた思いなんです。
実際に、こんなこともありました。生徒さんたちが、自習室へのコピー機の導入を提案したんですが、理事長がそれに対して、「コピー機導入による効果、コスト、どれくらいの利用によって投資対効果が上がるのか」といったことを調べて提案し直すように、と答えたんです。
それって、社会に出てからも活かせるようなスキルですよね。結果的に生徒たちは十分に提案し直して、コピー機は導入されることになりました。中学校、高校のうちからこうした思考やスキルを身につける、というのも本校が目指している姿の一つです。
ー 中学生のうちからそうした提案の機会やフィードバックを得られるというのは、すごいことですね。
木村 そう思います。そして実際に、生徒の自主性や探究心が育まれているんだなと感じることがたくさんあります。例えば本校には、生徒が自主的に運営しているSNSアカウントもあるんですが、これに関しては撮影や編集も、生徒たちがやっているものです。TikTokと、Instagram、Youtubeがあって、Instagramのリール動画では再生回数166万回、いいね数2万超を記録する投稿もあったんです!
そのほかにも、県内の学生起業家を育成するコンテストの本選出場者10数組中2組が本校の生徒だったことやその中の1組が全体で2位にあたる賞を受賞したこともありました。このように少しずつ成果が出始めています。
ー 素晴らしい取り組みがありますね。課題もありますか?
木村 星の杜の前身である「宇都宮海星女子学院」でも、大学入試に向けての受験指導には、生徒それぞれに担当教員が付くなどのきめ細やかなサポートを行っていたり、300を超える指定校推薦枠があるなど、沢山の魅力があったんです。ただ、それを効果的に発信することがあまりできていなかったことが課題でした。
それは、先生たちがいくつもの業務を掛け持ちしていた多忙さ、大変さが原因でもありました。
ー 木村様の所属されている「マーケティングチーム」は今春発足された部署と伺いました。これからは、学校の良さを対外的にもPRしていこうということなのでしょうか。
木村 その通りです。これからはもっと広く、星の杜の教育の特徴や最先端の取り組みなどを知っていただけるように活動していきたいと考えています。私の所属する「マーケティングチーム」を発足し民間企業出身者を採用するなどして、学校のブランドリニューアルにもつながり、アピールする機会が増えてきたというところなんです。
ー 「校則がない」「定期テストがない」「制服がない」というお話もありました。おもしろい取り組みですよね。特に定期テストのない高校生活というのは、想像がつかないかもしれません。
木村 そうですよね。今までの学校は、どうしても「詰め込み型」だったと思います。テスト前に一夜漬けして、という体験はどなたも一度はおありではないでしょうか。本校では、定期テストで定着度合いを測るのではなく、小テストを繰り返すことで生徒の定着を把握しています。それにより、定期テストがあったころよりも、むしろ勉強量は増えたという生徒もいます。
校則については、生徒が考えるというスタイルです。必ず守らなくてはならないのは法律や社会での決まりごとです。それ以外は、自分たちで、自分たちの学校生活をより良くするためのルールを考えましょうという考え方なんです。
制服についても、式典などで着る「標準服」はあるのですが、それ以外は自由です。私服でもジャージでも、生徒の選択次第なんです。
しかもその「標準服」も、生徒たちがデザインしたもので、先日、私もお手伝いし、百貨店を会場にして、アパレルブランドとコラボレーションしたファッションショーを開催しました。
ー ちなみに、木村様は、以前から宇都宮海星女子学院様のことはご存じだったのでしょうか?
木村 私も宇都宮出身なので、知ってはいました。ですが、本校が女子校であったこともあり、内部の雰囲気までは知らなかったんです。なんとなく「お嬢様学校」のようなイメージを持っていました。でも、実際に入ってみますと、非常にいろいろなことをやっている学校で、外から見ていたときのイメージはすっかり変わってしまいました。
例えば、留学関係もそうです。本校は留学を推奨しています。
でも、普通の高校で留学に行くと、1年間行った場合には1年分、学年が繰り下がってしまいますよね。本校では、海外で出席していた授業の単位も認定されて、そのまま入った学年と一緒に卒業ができます。
英語の授業もおもしろいんです。例えば、フォニックスという発音と文字の関係性を学ぶ音声学習法を採用しています。また、海外のネイティブ英語話者の先生と、マンツーマンでオンラインレッスンできるシステムも採り入れて、実用的な英会話力を身につけることにこだわっています。
ー ”働く場”としての学校というのは、どういう場所なのでしょうか? 特に星の杜中学校・高等学校ならではのカルチャーはありますか?
木村 私はもともと民間の企業で働いていたので、いちばん驚いたことは「人間関係のしがらみが全くない」ということでした。どんな企業でも、上司と部下、先輩後輩などさまざまな関係性の相手がいる中で、「人間関係」の問題はどうしても出てきます。ところが本校には、人間関係で悩むシーンが全くないんです。
それは、本校がミッションスクールであることも影響しているのかもしれません。「真理と愛に生きる」という全人教育の理念が教員や生徒に浸透しています。本校に勤め始めて、まず驚いたのも、生徒さんたちの礼儀正しさ、そして、大人顔負けの言葉遣いの美しさでした!
職員室で聞こえる会話も、「〜先生、いらっしゃいますか?」「今、お時間よろしいですか?」と、中学生・高校生で、そんな言葉遣いが自然と、普段の会話の中で出てくるんです。当たり前のことのようですが、その当たり前を自然にできることが素晴らしいと思いました。
ー 生徒さんも身についていらっしゃるのですね。
木村 ミッションスクールとしての「校風」や「思いやり」は、本当に浸透している場だと思います。教員でも、生徒でも、職員でも、誰かが重いものを運んでいたりすれば、自然とお互いに手を差し伸べ合うような光景が見られます。とても雰囲気の良い場所だ、というのが最初の感想であり、今も変わらない印象です。
そんな中で、多様な生き方や考え方に出会い、視野を広げ自ら考え学ぶ環境が、生徒さんたちにご提供し続けられると良いと考えています。
リブランディングで本校の良いところがますます強化され、それを外部発信する機会になれば素晴らしいです。副業デザイナーさんが関わってくれていることも、その一つの助けになってくれていますし、本校の多様性の一つにもなっていると思います。
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星の杜中学校・高等学校 様のお話をヒントに、
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最後までお読みいただきありがとうございました。