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2019.11.28
2023.09.28
この記事は、2023年4月19日に行われたオンラインセミナー「副業人材だけでプロダクト開発ができる!? 〜正社員0名チームでの開発プロジェクトの裏側〜」のイベントレポートの前編です。
採用難易度の高いPdMやUIUXデザイナーを正社員雇用せず、副業人材のチームで見事に開発プロジェクトを進めることを可能にした裏側を伺いました。
PdMの採用にお悩みをお持ちの企業様に役立つ情報満載のイベントです。ぜひご覧ください!
この記事はインタビュー後編です。前編はこちら
https://shuuumatu-worker.jp/journal/interview/and-d-1/
Contents
ご登壇者
株式会社and.d
代表取締役 深澤大気様
聞き手
株式会社シューマツワーカー
取締役COO 星 耀介
ー 次のテーマは採用方法についてです。副業メンバーを新たに探す場合に、and.d様ではどういう体制で、どういうことに気をつけて進めておられますか。
深澤 まず、副業メンバーの採用担当者を置いているのは、大きな点かと思います。もともと、副業メンバーについても、採用関連の業務は私が一人で行っていました。ですが人数が増えてきたことと、事業成長に伴い私自身がやるべきことも増えていったことで、少しずつ抱えきれなくなって。面談の日程調整がうまくいかなかったり、フォローアップが不足してしまったり。なので、今は専門の人事担当者を配置して、面談のサポートや、稼働している副業メンバーのサポートをしてもらったりしています。
深澤 副業人材を探す媒体は、シューマツワーカーを使っています。他の媒体も使っていましたが、シューマツワーカーは求人情報も書いてもらえたり、自社でスカウトを打つなどの作業が不要で、マッチする人材を探してもらえるというのが良くて、今はほとんどシューマツワーカー以外は使っていません。
さらに、「どういう人材がほしいのか」ということを担当者がしっかりと聞いてくれて、こちらとしてもだんだんとお願いしたい条件や理想の状態などが明確化してくるんです。初めは私も、PdMといった職種にはどういう人を募集すれば良いのか、よくわかっていませんでした。シューマツワーカーの担当者との相談の中で、具体的にどういう方を募集していけば良いか、整理してもらったんです。
そして、今のチーム体制をつくることになったのも、実際にシューマツワーカー経由の副業メンバーの稼働がよかったからだったんです。一年半くらい前のこと、シューマツワーカー経由で入ってもらった最初の副業PdMの方が、非常によかったんです。その最初の成功体験をモデルとして、次の方も、その次の方も探していきました。それが現在の体制につながりました。
ー PdMの話を中心に伺ってきましたが、and.d様では他にも、デザイナーやエンジニアなどの職種でもたくさんの副業人材が活躍されているんですよね。PdMの話はここまでとして、ここから、副業人材のデザイナーについて、お話いただきたいと思います。
深澤 はい。UIデザイナーについてお話します。デザイナーに副業メンバーが多い場合、難しいのはデザインの統一性をとることです。
そこで図にあるような「デザインシステム」というのを作り、基本的なパーツなどを統一できるようにしました。「デザインシステム」というのは、当社ではどういうデザインを良いとするかを定義した上で、UIパターンやUIコンポーネントなど一貫したものを使えるように、あらかじめ用意しておくデザインリソースのことです。これによりデザインにかかる時間も短縮されて、「見た目」よりも「使い勝手」に集中できるようになりました。
この「デザインシステム」も、実はシューマツワーカーからアサインいただいた副業デザイナーさんがつくってくれたんです。
ー 副業メンバーが、副業の人たちが働きやすいようにする環境づくりも担う、ということになったわけですね。
ー ここまで、現場レベルの業務や役割のお話を伺ってきました。ここからは「管理」編です。こちらに出していただいた課題について、それぞれ教えていただけますか?
深澤 当社は創業当時から副業などの業務委託メンバーが多かったんです。なので、これらの課題は創業当初からずっと課題として抱き続けてきたものです。フリーランスフォースを導入することでかなり解決してきたのですが、その経緯の前に、まずはどういった課題なのかを紹介していきます。
深澤 まずは、稼働時間の管理。人によっては1ヶ月分まとめて月末に入力、という方もいました。そうなると、「本当に正しいのかな?大丈夫かな?」と不安にもなりますし、管理上問題ないのか、リスクはないのかと気になります。
また、アウトプットが見えにくい場合には、稼働時間の妥当性が非常にわかりにくい。デザイナーやエンジニアは成果物を出すこともできますが、PdMはアウトプットを見せにくいですから、結局話さなくてはなりません。なので、時間管理と業務内容の把握が必要である一方、それがうまくいかずに課題になっていきました。
ー もともとはどういう管理方法を実践していましたか。
深澤 スプレッドシートで管理していましたが、そのうち、Backlogを使って各自で入力してもらう方法に変えました。これは、あらかじめ今月作業する予定のチケットを切ってもらって、そこに、作業内容と見込み工数を記載してもらって、実稼働後には、実際にかかった工数を記入してもらう、という方法です。スタートしてわかったのは、この方法はかなり面倒くさくて、無駄が多いということでした。実態としてもほとんどの人がちゃんと入れていなくて、後からまとめてチケット作成・記入をするということになっていました。
深澤 注文書や請求書の管理にも工数がかかっていました。特に請求書は、業務委託メンバーひとりひとりから回収しなくてはなりませんが、「5日までに送ってください」と伝えても、なかなか全員が守ってくれるわけではありません。請求書は、回収業務に時間と労力がかかって、大変でした。
深澤 次は個人情報や契約の管理です。「今、誰がいるんだっけ」とか、「誰々とはどういう契約になっていたっけ」というのを確認したいタイミングに、なかなかすぐには出てこない。クラウドサインなどを利用して、クラウド上で管理できるようにはなっていますが、いちいち開いて中身を見なければ契約内容の確認まではできません。
ー 上記の課題を、and.d様では私たち株式会社シューマツワーカーがご提供している、業務委託人材管理SaaS「フリーランスフォース」をご利用いただくことで、解決していっていると。
深澤 はい。ここから、フリーランスフォースがどういうふうに課題解決につながったかを
話していきます。
フリーランスフォースでは、業務委託人材の情報を一元管理できます。“システム上で一元管理できる”というのがポイントだと思っています。
深澤 まず業務委託メンバーの情報管理でストレスが大きいのは、情報が各システム・ファイルに分散していることでした。それによっていろいろな課題が出てきていますよね。契約情報はクラウドサインに、個人情報はスプレッドシートに、稼働時間はBacklogに・・・。そういう分散しがちな種類のちがう情報を、一つにまとめられるツールがフリーランスフォースです。
深澤 フリーランスフォースには業務委託メンバーがアカウントを持って、メンバー側から必要事項を入力する機能もあります。便利なのは稼働している時間を把握できる機能です。この機能があるおかげで、業務委託メンバーがフリーランスフォースのシステムに業務開始・終了を入力する習慣ができました。さらに、そこには作業内容のメモを付記できます。これを業務委託メンバーがやってくれるようになったことで、会社側としては非常に管理しやすくなりました。稼働時間の管理と作業内容の把握が同時に、内容を紐付けながらでき、それがメンバーごとに整理して見られるのです。
また、シューマツワーカーとSlackを連携することで、リアルタイムで業務委託メンバーの稼働状況や業務状況が把握できるのも嬉しい点です。このシステムのおかげで、業務委託メンバーに任せる不安が減ります。連携しているSlackチャンネルに副業メンバーを全員招待していて、全員が他のメンバーの動きを把握できるようにしています。
深澤 業務委託人材の稼働開始時に、個人情報などを登録してもらうのも、フリーランスフォースです。情報がメンバーごとにまとまっているので、会社側として「支払調書」を作成するときに、非常に楽になりました。「支払調書」は年に一度、会社が税務署に対して提出しなくてはならないものですが、税理士に対して「こういう人が働いていました」という情報を共有するのが格段に楽になるんです。
「支払調書」の関連業務でよくあったのが、「支払調書」を提出後に、業務委託メンバーから「すみません、実は住所が変わりました」などの連絡を受けることでした。システム化してからは、メンバー自らシステム内で情報をアップデートしてもらうだけなので、本当に楽ですし、リアルタイムの対応が可能になったことで作業工数が減りました。
ー ありがとうございます。いったん管理についてここで終わりまして、次の質疑応答に移りたいと思います。
ー まずこちらです。「業務委託を依頼する場合の条件や単価は、どのように決めていますか?」
深澤 幸いなことに、社内にすでに優秀なUIデザイナーやPdMがいるので、基本的には彼らを基準にして考えます。彼らとスキルが近いレベルなのか離れているのか。それによって時給のレベルも決めていきます。
ー 「副業の方は、週・月でどれくらい稼働するのでしょうか?」という質問をいただいています。
深澤 PdMの場合、稼働時間は40〜60時間/月くらいです。PdMだとフルコミットでないとうまくいかないと考える企業も多いようなのですが、当社ではこのくらいです。副業メンバーの募集においても、100時間/月くらいの稼働を求めていたりというケースも多いらしいですが、それではなかなか優秀な方を採用することは難しいかもしれません。実際に今働いてくれているメンバーに話を聞いたときも、「フルコミットを求める企業が多い中で、and.dはそれがなかったので応募しました」と言っていました。
ただし、結果として40〜60時間/月を超えたとしても、下回ったとしても、それはOKとしています。それよりは、募集が集まりやすくなる稼働時間を設定して、より優秀な方に来てもらえるメリットが大きいです。
ー 次はこちらです。「安定的に人員を確保するために、どのような工夫をしていますか」いかがでしょうか?
深澤 安定的な人員確保のためには、大切なのは長期的に選ばれることかと思います。優秀なPdMの方を雇ってわかったことなのですが、優秀な方ほど「副業」に求めるものは“成長の機会”なんですよね。
だから、一緒に働くメンバーや企業内の環境が非常に重要で、まず私たちが気を遣っているのは、極力、優秀な方を集めていくことです。そのためにはどうしたらいいのかという話ではあるんですが、採用時に、優秀さのレベルで妥協しない。成長ができる環境や、優秀なチームと働ける魅力があれば、副業メンバーも長期的に残ってくれます。そしてそれが、新しい方への魅力づけにもつながっていくという、好循環が生まれています。
もう一点あるとすると、副業メンバー専門の人事担当者がいること。これも重要なポイントになっているようです。副業メンバーの安心感や働きやすさにつながっていると思います。
ー なるほど、大手企業などで専任の人事担当者や採用担当者などがいないケースはあまりないでしょうが、副業専門というのはなかなか聞きません。そして、副業人材向けの人事業務は、社内で誰がやるのか曖昧になりがちな領域でもあります。しっかり専任の人事担当者がいるというのは、副業メンバーの働きやすさや安心感につながるでしょうね。
ー 「稼働時間の管理についてもう少し詳しく聞きたいです。副業メンバーが稼働時に自ら入力するのでしょうか? 月末にまとめてやる人はいませんか?」
深澤 基本的には、月末にまとめてすることも可能ではありますが、フリーランスフォースはリアルタイムに入力することを前提としたシステムなので、月末にまとめて入力しようとすれば「修正」機能を使うことになって、わりと面倒な仕様になっているんじゃないかと思います。その結果か分かりませんが、副業メンバー自ら、稼働時に入力してくれることがほとんどです。
それから、当社ではフリーランスフォースとSlackを連携していて、打刻するとSlackに通知が飛ぶ「稼動報告チャンネル」的なものをを作っているんです。そこに全員が参加しています。もともとは「今、誰が稼働しているのか」お互いにわかるようにという施策でした。ここまで見える化すると他のメンバーも打刻しているということもわかるし、リアルタイムの打刻が当たり前になっていくものなのかなと思います。
ー 「急なプロジェクトの対応で人員確保が難しいこともありますか?」
深澤 幸いなことに今のところ、こういう事態はないんです。急なプロジェクトがきても対応できています。というのも、当社では全体として稼働率を80%くらいに抑えるようにしているんです。
ただ、先ほど「副業メンバーには基本的には1プロジェクトだけにアサインする」というお話をさせていただきましたが、急な対応が必要な場合や急なプロジェクトが発生したケースでは、複数のプロジェクトに入っていただくことがあります。
ー もともと余白を作っておくんですね。
ー こちらが最後の質問です。「全員が副業のチームだと、クオリティの担保はどうしていますか?」いかがでしょうか?
深澤 実は当社もクオリティに関しては厳しく見ています。職種に関わらず、質が担保できないということがわかったら、早くて1ヶ月程度で契約を終了させていただき、メンバーの入れ替えをお願いすることもあります。すぐに対応することに気をつけています。
クオリティの管理について、プロダクトの質については基本的には私が見るようにはしていて、任せても大丈夫なPdMであれば任せて、口を出さないという方針に切り替えます。エンジニアリングについてはCTOが設計のレビュー、コードレビューを行います。
ー 最後になりますが、and.d様の事業紹介です。あらためてになりますが、事業についてご紹介をお願いいたします。
深澤 2つの事業があり、一つはShopifyをベースとしたECサイトの構築と、「Shopifyアプリ」といわれるShopifyのプラグインの構築を行っています。
「Shopifyアプリ」は日本国内ではまだあまり知られていませんが、すでに10数個のアプリをリリースしており、のべ7,600のストアにインストールされています。当社はShopifyの日本上陸当初の2018年ごろからアプリ開発をしていますが、コロナ禍のタイミングで非常に伸びました。事業としてはこちらがメインです。
ShopifyをベースとしたECストア構築については、基本的には技術力が求められ、当社でしか対応できないような案件のみをお受けしています。
例えば、こちらは横浜FCさんの案件です。こちらはShopifyとJリーグIDを連携する必要があるものだったのですが、IDの連携はかなり難易度が高いんです。当社のCTOがYahoo!JAPAN出身のエンジニアでID担当をしていた関係もあり、こうした案件に対応しています。
そのほかでは、日本で初めてShopifyで水族館の電子チケットを販売できるような仕組みを作るプロジェクトなども、当社で担当しました。
ー ありがとうございました!
シューマツワーカーでは、約 45,000人(2023年9月時点)の豊富な副業人材データベースから、企業様のご希望に沿った人材をご紹介するだけでなく、副業メンバーとして働き始めたワーカー様と企業様に伴走したサポートをご提供しています。
https://shuuumatu-worker.jp/lp/client01
また、シューマツワーカー社が提供している「フリーランスフォース」は、業務委託人材の情報を一元管理するサービスです。煩雑な業務委託契約の情報を一つにまとめて、契約ステータス管理、業務委託の方の稼働時間の管理まで一元的に行うことができます。インボイス制度への対応も可能です。
2週間トライアルのキャンペーンも行っておりますので、ぜひお気軽にお問合せくださいませ。
イベントでのお話をヒントに、
✔️業務委託契約の効率的な管理をしていきたい
✔️自社に最適な業務委託契約の管理方法を知りたい
という企業様は、ぜひお問合せ・ご相談くださいませ(相談は無料です)。
最後までお読みいただきありがとうございました。
こちらのイベントレポートは、抜粋版です。完全版は業務委託管理SaaS「フリーランスフォース」のレポートページへアクセスしてください! 完全版では、
など、さらに詳しく副業PdMメンバーの役割についてお話いただいています!