スピード重視の少人数スタートアップで副業デザイナーが活躍!

企業名VOICHAT株式会社
インタビューに答えてくださった方COO/PdM 小野木 恭子様
業種・業界IT・アプリケーション開発
事業内容音声プラットフォーム「VOICHAT(ボイチャ)の開発、提供
従業員数5名
副業人材の職種デザイナー

マーケティング経験者が不在の中、事業戦略の転換へ

ー まずは事業について教えていただけますでしょうか。

小野木 ビジネスコミュニケーションを改革する音声プラットフォーム「VOICHAT(ボイチャ)」を開発・提供しています。

VOICHATは、社内メンバーや顧客と1クリックで話せるツールです。チャットやWeb会議と異なり、常時インタラクティブなコミュニケーションが可能です。本業ファーストであることを重視し、シンプルなUIや操作性にこだわっています。

ー 事業の中で課題だったことはありますか?

小野木 弊社は2022年に設立したばかりで、10名以下の少数チームでプロダクトの開発・運営をしています。全員が複数業務を兼務していますが、Webマーケティングのプロフェッショナルが不在で効果的なサイト運用ができずにいました。

そんな中、これまでとは違った新たな訴求ポイントで打ち出す転換期が訪れ、サイト全体を大幅にリニューアルすることになったんです。私たちが必要としていたのは、WebマーケやCMSツールの知識があるのはもちろん、コーディングまでできる人材でした。そこで辿り着いたのがシューマツワーカーです。

ー 小野木様の役割についても教えてください。

小野木 メインの業務は、プロダクトマネージャーとしてプロダクトの要件定義やUI/UXを決め、デザイナーやエンジニアなど複数メンバーと開発プロジェクトを進めることです。そのほか、投資家や経営者に対する事業アピールや、関係値構築も担っています。

副業デザイナーがチームに入り、プロジェクトが加速

ー 業務委託の人材がチームに入ることは、以前からあったんでしょうか?

小野木 実は、もともと正社員が0人の会社なんです。弊社は即戦力のある個人事業主や業務委託のメンバーで結成されています。

一部、マーケティングに関しては、広告運用やサイト分析を外部へアウトソースしていました。シューマツワーカーの副業デザイナーに求めることとしては、サイトリニューアルの期間、スポット的に業務をご依頼できればと考えていました

ー 実際は違ったのでしょうか?

小野木 副業デザイナーの方のスキルやお人柄もあり、限定的な業務というより、多岐コンテンツの制作に携わっていただいてます。

「VOICHAT」はフルリモートで働く我々にとっても必要不可欠なコミュニケーションツールなのですが、副業デザイナーの方も、我々と同じように日中帯はアプリへ入室してくださっているので、すごく声をかけやすくて。

また、スタートアップあるあるなのですが、数日で全く違う方向へ話が進むこともよくあるのですが、そんな時でも副業デザイナーの方のコミット力が高く、貢献度合いは大きいと感じています。

ー 実際に副業デザイナーが入って、事業の成果などはありましたか?

小野木 サイトの改善や変更時、本番反映までの時間が大幅に短縮できています。それだけではなく、GoogleAnalyticsにも精通されているので、見たい軸で分析できるようにレポートを組んでくださったり、その結果を受けて次の打ち手を一緒に考えてくださり、PDCAも回しやすくなりました。

LPに近かったサイトがサービスサイトへ進化

ー 副業デザイナーはどのような業務を担当していますか?

小野木 サービスサイトを、これまで1つのサービスとして見せていましたが、今回3つのソリューションに分け、それぞれターゲットや導入効果を具体化した構成にリニューアルしました。

具体的には、VOICHATの従来の訴求である「バーチャルオフィス」という訴求に加え、企業がサイト上でリモート接客できる「VOICHATサポート」、ノンデスクワーカーとデスクワーカーをつなぐ「VOICHATインカム」を新たに打ち出しました。

その中で、副業デザイナーの方には、各ページのデザインや効果的なCVボタン設置、コーディングを担当していただきました。

それまではTOPページですべてを訴求する、どちらかと言うとLPに近い構成だったのですが、3つに拡張したサービスそれぞれのメリットがわかる構成に仕上げていただき、進化したなぁと感じています。

ー 具体的にはどのように進められましたか?

小野木 私から副業デザイナーの方に、各ソリューションのターゲットや背景、サイトにどう落とし込みたいのかを共有し、構成案や参考サイトなどをお渡しました。ブランドイメージの統一感は保ちたかったため、社内のデザイナーと連携しながら、効果的な見せ方を模索していただきましたね。

今あるデザインの方向性やプロダクトの良さを生かしながら、ズレなくデザインに反映してくださり、手戻りなどはあまり発生しませんでした。

生産性を高めるなら「アジャイルトーク」

ー では、プロダクトについてさらに詳しく伺っていきたいです。「VOICHAT」はどのようなことを目指しているプロダクトですか?

小野木 「VOICHAT」は、チームの生産性が上がるということに徹底的にフォーカスしたツールとお伝えしましたが、その軸となるコミュニケーション手法が「アジャイルトーク」です。

私たちが提唱する「アジャイルトーク」というのは、「アジャイル開発」から着想を得た、新たなコミュニケーションの形です。

アジャイル開発は、「ウォーターフォール」型という従来の開発方式(開発の最初に長期的な仕様書・設計書を策定し、その実装に向けて計画的に開発を進める方法)とは異なり、プロダクトに対するフィードバックや工夫を柔軟に取り入れながら繰り返し実装を進める開発方式です。開発工程が短縮化され、フレキシブルに対応しやすくなり、市場の変化や顧客ニーズにスピード感を持って対応できますよね。

この考え方をビジネスコミュニケーションに取り入れたのが、「アジャイルトーク」です。決まった曜日に決まったメンバーで会議をする、従来の固定的な会議ではなく、課題を発見したタイミングですぐに声をかけ、意思決定し、アクションに移る、このサイクルをどんどん回すことで、顧客への価値をどんどんアップデートできます。

私たち自身の業務もアジャイルトークで成り立っており、社内の打ち合わせはカレンダーに入れていません!同じチームの人とも違うチームの人とも、同じように「ちょっといい?」と声をかけ、画面共有しながらディスカッションをしています。

VOICHATは、1分触れば使い方がわかるくらいシンプル

ー 具体的に、「VOICHAT」では何ができるのでしょうか?

小野木 リモートワークで働く際、多くの人は日々PC画面上で作業したりコミュニケーションを取ったりしますよね。「VOICHAT」は、仕事中も邪魔にならないミニマムサイズで、オフィスのような「集まる場」の役割を果たします。付箋のように、画面の隅にそっと置けるイメージです。

一般的に、バーチャルオフィスツールというと、グラフィカルなオフィスデザインの上をアバターで移動するものが多いですが、VOICHATはそういったリアリティを求めたツールではなく、最短最速のコミュニケーションを目指しているため、UIも操作性も全く違います。いかに手数少なく、直観的に使えるか。飽きがこないか、邪魔にならないか。そしてパフォーマンスを最大化できるか。開発の際は、「ミニマム&マキシマム」を合言葉に仕様を考えています。

使い方はごくシンプルで、仕事開始と同時にチームやプロジェクトメンバーと同じルームに入ります。常時接続のため、ルーム内ではマイクONにするだけで相手に声が届きます。

席を外している時間や声掛けに応答できない場合は、自分のステータスを変えて周囲に状況を共有し、無駄な待ちやすれ違いを防ぎます。また、Googleカレンダーとも連携しており、カレンダーツールを開かずともアプリ上で当日の予定が把握できるんです。

「すぐ話せる」が活きた想定外のユースケースも

ー 「話しかける」「話しかけられる」ということの障壁が低く、自然に会話できますね。まさに同じ部屋にいるようなイメージです。他にも機能がありますか?

小野木 音声以外にも、画面共有や会議中のチャットももちろん可能です。また、「コール機能」というのがあり、特定の相手を自分のいるルームへ呼び寄せることもできます。このコール機能は、離席中の相手に「あとで話したい」という意思表示を伝えるのにも便利です。実際のオフィスではポストイットで書置きを残すと思うのですが、同じ感覚ですね。

ー Web会議ツールのように、お互い顔を映して話すことはできますか?

小野木 いいえ、PCカメラをオンにする機能はありません。ここは社内で議論になりましたが、究極のストレスフリーなコミュニケーションを追い求めた結果、カメラ機能は不要であるという結論に至りました。特にリモートでは、最も仕事しやすい空間・仕事しやすい服装・仕事しやすい環境を守ることが、生産性につながると思っています。それに、数分で終わる話のために毎回カメラをONにするのも手間ですし。

ー 今はどのような企業に導入されていますか?

小野木 多いのはフルリモートや在宅ワーカーを抱えるIT関連企業ですね。正式ローンチから1年で、300スペース、1800人がアプリをダウンロードしています。

ただ、最近では、士業やクリニックの院内コミュニケーションに使っていただくなど、私たちが想定していなかったユースケースも増えていて、同期型の音声コミュニケーションに対する潜在ニーズはまだまだあるのではと、可能性を感じています。今後は、「VOICHATオフィス」に加え、「VOICHATサポート」「VOICHATインカム」も盛り上げていきます!

WinWinの関係を築けた出会いに感謝

ー ありがとうございます。プロダクトやチームのことがよくわかりました。最後に、シューマツワーカーを活用して良かったことをお伺いできますか?

小野木 まさに私たちが求めていた人材をご紹介いただき、ご一緒してからは弊社メンバー全員が副業デザイナーの方を頼っています!(笑)さらに副業デザイナーの方ご自身がVOICHATを導入してくださり、それをきっかけにリモートワークのデザイナー募集枠を設けたところ、良いデザイナー人材を採用できたと伺っています。シューマツワーカーさんのおかげで、仕事の受発注という関係性を超え、副業デザイナーの方とWinWinの関係性になれたことがすごく嬉しいです。

定期的にシューマツワーカーの担当者とは面談の機会があるのですが、毎回私たちからのフィードバックは「副業デザイナーの方に助かっています!」しか正直お伝えすることが無く‥満足度100%でした。逆に私たちに対して遠慮していないか、ということの方が心配でしたね。今後も末永くお付き合いできれば幸いです。

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