人材系スタートアップ創業期、正社員0人でのプロダクト開発は”副業人材”の得意領域を活かして|株式会社Stellify様

2022年2月に名古屋で起業した、人材系スタートアップの株式会社Stellify様。”stellify”とは、「星に変える」「スターにする」という意味。株式会社Stellify様はスタートアップ企業の採用の課題を解決し、スタートアップの「志」を実現する支援をする企業です。

現在、正社員は0名、創業者の鈴木様と、シューマツワーカー経由で参画した副業メンバーたちが、新プロダクト『MY BOSS』の開発をしています。

今回は、そんなStellify様の副業人材を活用した組織作りやプロダクト開発体制、シューマツワーカーがパートナーだったからこそ実現したマーケティング戦略の転換など、株式会社Stellify 代表取締役社長 鈴木 和広様に伺いました。

“なんとなく”のカジュアル面談をなくす、新しい求人サービスの立ち上げ

ー 今開発されている、Stellify様初めての自社プロダクト「MY BOSS」は、どういったサービスなのでしょうか?

鈴木 「ボスに惚れ込む求人サイト」というコンセプトの、スタートアップ向けの求人サイトです。

これは、Stellifyのミッション「希望をもたらす採用を。採用に変革を」というのを体現するようなプロダクトです。情熱を持って働きたいと思っている人材と、挑戦しイノベーションを起こそうとしているスタートアップをつなぐことで、お互いが希望を持って人生を歩んでいけるような事業を推進していきたい。それが願いなんです。

今は、仕事内容や条件で選べるような求人サイトやプラットフォームはたくさんあります。求人を探すこと自体は容易です。でも実際に一人の候補者が出会える企業数、企業が出会える候補者の総数は、限られています。例えば世の中に数万社の企業が求人しているとしても、求職者が出会えるのはその中で、自分がカジュアル面談した数10社程度。

だから求職者としては、ある程度、仕事や条件で対象となる企業を絞っていって、その上で面談をし、その中でなんとなく自分に合った企業を見つけていくというやり方が一般的だと思うんです。でも、そうじゃなくて、求人を見た段階で「一目惚れ」するような体験があったらどうでしょうか。

「MY BOSS」が目指しているのは、いわば、求人サイトとマッチングアプリの「いいとこ取り」をしたような採用・転職体験を提供するサービス。「この事業の考え方・思想は面白い」「この人の考え方がすごい」そして、「こんな人と働きたい」という「一目惚れ」のような体験から始まる転職活動。そういう場を提供していくのが、「ボスに惚れ込む求人サイト」というコンセプトの意味です。

どうやってやるかというと、求人は全て、そのポジションの方が実際に一緒に働く「ボス」(スタートアップの場合は社長や経営メンバー、事業責任者)の、人生の物語・仕事にかける想いを、その人のキャラクターが分かるようなインタビュー記事とともに、発信していくんです。企業は募集するポジションの求人票部分は編集できますが、インタビュー記事はStellify側で編集し、企業側でアップデートはできません。

ボスの魅力を発信することによって、自分が一緒に働きたいボスを見つけて、会いに行く。

これまで”なんとなく”10社選んでカジュアル面談に進んでいたものを、”めちゃくちゃ会いたい3社”に会いにいく。その中から転職先を選んでいく。そんなサービスができれば、世の中に求人の総数がどれだけ溢れていたとしても、本来自分が出会いたかった企業に出会う世界が実現できます。

自力での開発をあきらめ、事業への”理解”がある外部パートナー探しへ

ー プロダクトの構想ができてから開発を開始され、現在はプロダクトローンチ直前と伺っています。開発はどのようにスタートしましたか?

鈴木 プロダクトの構想は、2022年の8月ごろにできました。

開発については、当初は、全て自分でやろうと思っていました。PMFに至る段階までは、企業に試験的に使っていただくプロダクトの原型を、ローコード・ノーコードのツールを駆使してある程度自分で実装してみようと考えていたんです。が、すぐに「これは難しいかもしれない!」と気づきました。

ー まずはご自分でやろうとされたんですね。難しいと気づいてから、どうされたのでしょうか?

鈴木 外注を検討しました。Web制作会社に話を聞きに行ったんです。でも制作費用に2000〜3000万円程度はかかる、といわれて。完全に外注にしてしまえば自分の思った通りのものができるかわからないリスクもある中で、初期段階でのそんな高額な投資はできません。

であれば、最初から自社のことを知っている人たちと開発を進めていった方が、よりよいものができるだろうと思ったんですが、それでも、いきなり正社員の採用もできません

業務委託で引き受けてくれる人がいないかと、知り合い経由で人探しを始めました。何人もあたりましたが、優秀なエンジニアたちはみんな忙しすぎて、Stellifyの開発に入っていただくことが難しかったんです。

ー なるほど。業務委託人材を探したんですね。でも、リファラルではなかなか見つからなかったと。

シューマツワーカーを選んだ3つの理由

鈴木 そこで、そういった業務委託人材を紹介してくれたり、マッチングしてくれるサービスはないかと探し始めました。情報収集を始めたときに、シューマツワーカーをはじめ3つほど候補となるサービスが出てきて、横並びの検討をしたんです。

ー 結果的にシューマツワーカーを選んでいただきましたが、理由はなんでしたか?

鈴木 理由は3つありました。

1つは、その当時、私にはどのようなエンジニアの方が良いのか、自社に合っているのか判断できなかったということでした。だから、自力でマッチングしなくてはならないサービスではなく、エージェントのように、ある程度責任を持って、仲介してくれるサービスが良いと思ったんです。

2つ目は、他のサービスでは、登録されている人材の候補者の方が、「フルタイム人材」が多かったことです。Stellifyは創業初期ですし、このプロダクトが初めてのプロダクト開発で、今後どうなるかわかりません。この時点でフルタイムの方と契約し、仕事を生み出し続けることや、お支払いを続けていくことは難しい可能性もあると思ったんです。一方でシューマツワーカーは月に40時間程度の「副業」を希望する人材が多いというお話でした。今のフェーズにはそのほうが合うのではないかと思ったんです。

3つ目は提案力です。どういう人材が良いのかといった提案力が、他のサービスよりもシューマツワーカーが優れていました。シューマツワーカーはまず、ヒアリングで事業のことを非常によく聞いてくれました。その上で、「そういう事業であったらこういう方も良いのではないか」と提案をしてくれたんです。

そうやって提案もいただきながら、理解も深めていただいていたので、シューマツワーカーには安心してお任せできました。最初のセールス担当の方も良い方でしたし、案件の稼働開始後にお付き合いすることになったカスタマーサクセス担当の方も非常によくて。

正社員0人の”副業”プロダクト開発チーム、スタートのつまづきとは

ー ありがとうございます。いま現在、Stellify様の組織体制はどのような状況ですか。

鈴木 Stellifyのメンバーは創業者で代表である、私一人だけです。他は、ほとんどシューマツワーカー経由の副業メンバーです。その状態でプロダクト開発は進んでいて、もうすぐローンチできるというところまで来ています。

ー 副業メンバーでの開発体制ができているんですね。大変だったことや、うまくいかなかったこともありますか?

鈴木 ありました。一つ大きな学びだったのは、「副業人材には、あくまでその人の得意領域をやってもらうべき」ということです。

というのも、はじめに入ってもらった副業エンジニアに、最初の段階で「プロダクトの全部」を一人でやっていただこうとしていたんです。それこそ、プロダクトのワイヤーフレームやデザインなどのフロント部分も含めて。ご本人も「専門はバックエンドとデータベース構築」で、できればその領域で副業を希望しているけれど、フロントなども「できると思う」ということで。

私としてはプロダクト開発の経験が全くないですから、バックエンドとフロントエンド、デザインなど、それぞれの専門範囲がどれほど違う世界なのか、あまり実感がなかったんです。とにかくこうして開発をスタートしたのですが、ここから何度もつまづくことになりました。

ー 最初のつまづきは、なんでしたか?

鈴木 まずデザインでした。最初に要件定義を始めてもらったときには問題ありませんでしたが、ワイヤーフレームの作成が始まってから、雲行きが怪しくなりました。彼はデザインが苦手だったんです。出てきたものが、デザインとしてかなり違うと感じるものでした。でも、そりゃそうですよね。バックエンドが得意な方にデザインをお任せするなんて、今考えるとおかしいのがわかります。笑

そこでシューマツワーカーのカスタマーサクセス担当者に相談しました。実際に副業メンバーのアウトプットを見てもらったりしながら、「今回のプロダクト開発は、きちんとプロのデザイナーも入れた方がいいのでは」と提案をもらい、シューマツワーカーならどういう人材がいるかを教えてもらいました。

そしてシューマツワーカーからもう一名、デザイナーに入ってもらうことになりました。すぐに、業界での経験の長い、非常に良いデザイナーの方に入っていただけることになり、デザインが進みました。

副業人材の活用のコツは「得意領域」の活用

ー 最初のつまづきは、別の専門人材がきてくれることによって解決したんですね。

鈴木 次のつまづきは、フロントエンドの実装でした。フロントエンドの実装を副業メンバーに任せていたら全然進まなくて、どうしたんだろうと思っていたんですが、「やってみたら難しくて・・・」ということがわかって。

結局、やはり副業メンバーにお願いするのは、ご本人が得意領域としている分野にすべきなんだなということがわかりました。

ー そうなんですね。フロントエンドの実装はどうされたんでしょうか?

鈴木 またシューマツワーカー担当者に相談して、新たに副業エンジニアに入ってもらうことにしました。そうしたらどんどん進むようになって。その後、バックエンドエンジニア1名、インフラエンジニア1名にも新たにジョインしてもらいました。

結果的に、デザイナー、フロントエンドエンジニア、バックエンドとインフラエンジニアという各領域をカバーするメンバーが副業人材で揃い、プロダクトの開発体制ができあがったんです。今はそれぞれの領域を、それぞれが得意な方が担ってくれています。

前編をお読みいただきありがとうございます!後編は7/26公開予定です。

後編では、スタートアップ採用に向き合ってきたからこそ思う、既存の採用手法の課題や、プロダクトローンチに向けたマーケティング戦略などについて、伺っていきます!

Stellify様のお話をヒントに、

✔️本業で活躍しているレベルの優秀な副業人材を探したい

✔️自社の抱えている課題を解決できる経験を持った副業人材を探したい

という企業様は、ぜひお問合せ、ご相談ください(相談は無料です)。

シューマツワーカーでは、約 44,000人(2023年7月現在)の豊富な複業人材データベースから、企業様のご希望に沿った人材をご紹介するだけでなく、副業メンバーとして働き始めたワーカー様と企業様に伴走したサポートをご提供しています。お気軽にお問合せください!

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