元コンサルタントが語る!会社員と比較してわかったフリーランスのリアル

近年、働き方の多様化が進む中で、フリーランスという選択肢を選ぶ人が増えています。しかし、実際にフリーランスとして働くとなると、収入面や将来への不安、スキルアップの方法など、さまざまな悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。

今回はコンサルタントやBizDevとして活躍後、2024年初夏に独立したばかりの石川大輝さんに、フリーランスの実態について伺いました。会社員時代とのギャップや、実際にフリーランスとして働き始めて感じたことなど、リアルな声を赤裸々に語っていただきました。

安定から挑戦へ。フリーランスになった理由とは?

ーー石川さんは今年の5月に退職し、フリーランスになられたばかりということですが、簡単に自己紹介とこれまでのご経歴を教えていただけますでしょうか。

石川:石川大輝と申します。今年で32歳になります。新卒でコンサルティングファームに入社し、その後スタートアップで事業戦略やグロース戦略などを担当してきました。

ーーコンサルタントやスタートアップなど、華々しいご経歴をお持ちですが、なぜフリーランスになろうと思われたのですか?

石川:実は、5年ほど前から友人と起業しようと計画していたんです。彼が肉の熟成肉を使った事業を立ち上げることになり、私もそこで力を貸すことになりました。ただ、当時の勤務先であるスタートアップの仕事量が膨大で、平行して起業準備をするのは難しい状況でした。そこで、まずはスタートアップを退職し、友人の事業に専念することにしたんです。もちろん、起業したばかりの頃は収入が安定しないことも予想できたので、その点は不安でしたね。

ーーなるほど。そこで、収入面を補うためにフリーランスという働き方を選ばれたのですね。

石川:はい、その通りです。友人の事業だけではまだ収入が安定しないため、当面の生活費を稼ぐ必要がありました。そこで、以前から転職活動中に知っていた「シューマツワーカー」で副業を始めようと考えたんです。

ーー「シューマツワーカー」以外にも、いくつか求人サイトがあると思うのですが、登録されたサイトは他にはあったんですか?

石川: そうですね。フリーランス向けのサイトは、Google検索で上位に出てくるところはすべて登録しました。なので、20サイトくらいですかね。

ーー20サイトですか! すごい数ですね。その中で「シューマツワーカー」を選んだ決め手は何でしたか?

石川:正直に言うと、「シューマツワーカー」だからという特別な理由があったわけではありません。登録している案件と自分のスキルがマッチしていたというのが大きいです。もちろん、「シューマツワーカー」のサイトの使いやすさや、サポート体制が良いという印象も持っていました。

フリーランス2ヶ月目のリアル。ぶっちゃけ大変なことって?

ーーフリーランスとして働き始めて2ヶ月ということですが、率直なところ、会社員時代と比べてみていかがですか?

石川:そうですね…、良くも悪くもすべて自己責任という部分を痛感しています。会社員時代は、ある程度決まったレールの上で仕事をしていましたが、フリーランスは自分自身で仕事を取ってきて、納期までに責任を持って完了させなければいけません。働き方や時間の使い方は自由になった一方で、自己管理能力の重要性を改めて実感しています。

ーー具体的には、どんなところが大変ですか?

石川:やはり、仕事探しには苦労しました。フリーランス向けの案件はたくさんありますが、自分のスキルや経験とマッチする案件を見つけるのは簡単ではありませんでした。また、報酬の交渉や契約周りの手続きなど、会社員時代には経験したことのない業務も発生するので、最初は戸惑うことも多かったです。

スキル習得はどうしてる?フリーランスに必須の自己研鑽術

ーーフリーランスとして活躍していくためには、常にスキルアップが必要不可欠だと思いますが、どのように学習されていますか?

石川:そうですね。今は、業務で必要なスキルを都度学習するスタイルを取っています。例えば、先日携わった人事コンサルティングの案件では、専門知識が不足していたため、書籍やネット記事を読み込んでキャッチアップしました。

ーーなるほど。会社員時代と比べて、学習に対する意識は変わりましたか?

石川:はい、かなり変化したと思います。会社員時代は、与えられた業務をこなすことが中心でしたが、フリーランスは、自分の市場価値を高めるために、常に新しい情報やスキルを身につける必要があると感じています。

フリーランスの仕事選びの軸や収入面で意識していることは?

ーーフリーランスとして仕事を選ぶ際に、重要視していることはありますか?

石川:2つあります。1つは、自分のスキルや経験を活かせるかどうか。具体的には、これまでコンサルティングやスタートアップで培ってきた、事業戦略やグロース戦略に関する経験を活かせる案件を中心に探しています。もちろん、新しい分野に挑戦していくことも視野に入れていますが、まずは自分の強みを活かせる仕事で実績を積んでいきたいと考えています。そしてもう1つは、報酬面です。フリーランスは、自分の力で収入を得ていく必要があるので、報酬は重要な要素です。

ーー具体的に、報酬面ではどのくらいの金額を目安にされていますか?

石川:実は、報酬の相場観って、フリーランスになるまで全く分からなかったんです。そこで、複数のエージェントに相談して、自分のスキルや経験だと、コンサルタント出身の場合は時間単価5,000円が最低ラインという情報を得ました。もちろん、経験やスキル、案件の内容によって変動しますが、生活していくためには、ある程度の収入を確保する必要があるので、この金額を参考にしています。

ーー今後、フリーランスとしてどのようなキャリアを築いていきたいですか?

石川: 今はコンサルティング会社の業務委託という形で仕事をしているのですが、将来的にはスタートアップの事業開発やグロース支援に携わりたいと思っています。プロダクトの成長に直接貢献できる仕事に魅力を感じていて、ゆくゆくは自分の事業を大きく成長させたいという思いもあります。そのためにも、まずは経験を積むために、未経験の分野でも積極的に挑戦していきたいです。時間単価が多少下がっても、経験を「買う」くらいの気持ちで飛び込んでいくつもりです。

将来的には、友人の事業に注力するために、2年以内にフリーランスとしての稼働を減らし、事業の方に8割以上の時間を割きたいと考えています。ただ、リスクヘッジの観点からも、フリーランスは完全に辞めるのではなく、継続していくつもりです。複数の収入源を確保しておくことで、安心して事業に集中できる環境を作りたいと思っています。

これからフリーランスを目指す人へのメッセージ

ーー最後に、これからフリーランスを目指している方に向けて、メッセージをお願いします。

石川:フリーランスは、自由な働き方ができる一方で、自己管理能力や責任感が求められる仕事です。大変なこともありますが、自分のスキルや経験を活かして、自由に挑戦できるという大きな魅力があります。もし、フリーランスに興味がある方は、まずは副業から始めてみるなど、少しずつ準備を進めてみてはいかがでしょうか。

具体的に2点アドバイスするとすれば、まず1つ目は、色々なフリーランスプラットフォームの面談を受けてみることです。自分の市場価値や、自分に足りないスキルなどを客観的に見ることができます。私自身、複数のエージェントの方とお話する中で、相場観や必要なスキルを把握することができました。

2つ目は、自己研鑽の習慣をつけることです。会社員時代は上司が成長を促してくれたり、新しいことを学ぶ機会を与えてくれることもありますが、フリーランスは自分自身で成長を促さなければなりません。

編集者より

「フリーランスという働き方」が持つ可能性は、会社員時代とは異なる苦労や喜びがあることを率直に語ってくださいました。起業準備にも精力的に取り組む石川さんのリアルな体験談は、これからフリーランスを目指す方、起業を考えている方にとって大変参考になるお話ばかりです!

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