エン・ジャパン株式会社の新規事業 pasture チームが副業社員と一緒に働く理由

エン・ジャパン株式会社の新規事業「pasture(パスチャー)」のチームでは、シューマツワーカーを利用し、UIデザイナーを1名、グラフィックデザイナーを1名、BIツール「Tableau」を活用するマーケターを1名、合計3名の副業社員を採用していただきました。グラフィックデザイナーの方にはpastureが主催したカンファレンスのクリエイティブ全般を依頼するなど、重要な業務も依頼していたとのことです。

今回は、副業社員と円滑に業務を進めるためのコツを、pastureチームの事業責任者 高澤真之介さんと、プロダクトマネージャー 山本真平さんに伺いました。

エン・ジャパン株式会社

日本最大級の転職サイト「エン転職」や、入社後の活躍まで支援する転職支援サービス「エン エージェント」など、1995年の創業以来、様々なHRサービスを展開。労働力不足やフリーランス人口の増加などの時代背景を受け、2018年1月に法人向けフリーランスマネジメントシステム「pasture」をリリース。

「pasture」は企業における、フリーランスや副業社員との発注や請求業務を支援するクラウドサービス

(左:事業責任者 高澤真之介さん、右:プロダクトマネージャー 山本真平さん)

――シューマツワーカー導入前はどのような課題を抱えていたのでしょうか。

高澤:「pasture」は、2018年1月にβ版をリリースして以降、順調に導入社数を伸ばしています。ただ、事業成長のスピードが想像以上に早く、正社員の採用が追いつかなくなっていきました。

pastureはまだ創業期で、社員教育に手が回らないこともあります。なので、プロフェッショナルな人材を早期に獲得しなければならず、副業社員を選択肢の1つとして考えました。

山本:「pasture」は、ビジョンとして「もっと働き方をなめらかに」、バリューの1つに、「with pasture」という文言があります。バリューの意味は、pastureチームがpastureのロイヤルユーザーであるべきというものです。実際にシューマツワーカーから来ていただいている副業社員の方を含め、チームの4割が業務委託など非正社員となっています。

そもそも「pasture」は、企業における、フリーランスや副業社員と共にチームを作ることを支援するためのツールです。僕たち自身もフリーランスや副業社員を取り入れ、サービスを成長させていくべきだよねと。

――まさにpastureは、チームとしてもビジョンを体現されていますね。シューマツワーカーを導入した経緯を教えてください。

高澤:シューマツワーカーはもともと知っていたので、副業社員を採用しようと決めてからすぐに導入しました。依頼から紹介までがスピーディーでしたし、ご紹介いただいた方は全員本当に優秀な方でした。

例えばマーケターを募集した際は、BIツール「Tableau」の専門スキルを持つ方という条件でご依頼しました。「Tableau」を扱える方はかなり少ないのですが、たった1週間短期間で採用できたのは驚きましたね。

たとえ契約前の事前面談でミスマッチがあったとしても、シューマツワーカーの担当者さんに率直な意見をお伝えすることで、次の候補者の推薦に活かしていただいたので、精度の高いマッチングプロセスを踏むことができました。

副業社員の方に主催カンファレンスのクリエイティブを一任する 

――採用された方たちには、どのような業務を依頼されているのでしょうか。

山本:プロダクトUIを担当するデザイナーには、UI改善のためのアイデア出しをお願いしています。こちらからUI関連のざっくりとした課題を投げ、デザインに落とし込んで提案してもらうという流れです。

とても助かっているのが、毎回デザイン案を2パターン出していただける点です。現状のUIを少し変更したものと、根本から大きく変更したものを出してくれます。その時の状況によって、どれだけ変更を加えられるかが変わってきます。

修正にリソースを割けなかったり、そもそも大きな変更ができなかったり、逆に抜本的な改善が可能だったりするときもあります。状況に合わせて修正案を選択できるのはありがたいですね。

高澤:もう1人のデザイナーには、11月に開催したpasture主催のカンファレンス「TEAM UPDATE」のロゴやLP、ステッカー、ノベルティなどクリエイティブ全般をお任せしました。チームにもデザイナーはいるのですが、リソース的に手が空いていなかったので、この方にお願いしました。納期も短くかなり厳しい条件だと思ったのですが、プロとして高品質なクリエイティブ(制作物)を納品していただけて本当に助かりました。

他にも、Facebook広告のクリエイティブ作成や、セールス資料のデザイン設計など、基本的にはマーケティング側のクリエイティブを担当いただいています。

――副業社員とチームを作る上で気をつけているポイントはありますか。

高澤:ただシステム的にオンライン上でタスクを依頼するのではなく、チャットツールによるフロー型のコミュニケーションを心がけています。

副業社員の方には、“外注先”というくくりではなく、チームメンバーの一員として働いてほしいと考えています。そのために、チャットで雑談したり、ランチ会など定期的にオフラインでコミュニケーションするなど、社内外の境界をなくすための工夫をしています。

“事業部付けの人事”

――最後に、シューマツワーカーへの期待する点があれば教えてください。

高澤:まず、シューマツワーカーのいいところは、ミスマッチを減らせるようにセールスの方が丁寧かつ詳細の部分までヒアリングをしていただけているところ。あとは人材の質の高さ、かつスピーディーなアサインの部分にあると思っています。

山本:カスタマーサクセスの方にも入りたての副業社員の方と面と向かって言いずらい部分の調整を行なっていただいたり、丁寧にサポートしていただきました。質のところに関しては、グラフィックデザイナー、UIデザイナー、Tableauを担当してくださるマーケの方もコミュニケーション力が高く非常に仕事がしやすいです。

高澤:今後については、“事業部付きの人事”的な役割を担っていただけるとすごく良いなと思っています。すでに近しいこともしていただいているのですが、たとえば、pastureの事業フェーズや現状抱えている課題を分析し、「今、このような課題があるから、このような人材を補完したほうがいいのでは」など、人材配置に対して能動的にご提案いただくイメージです。

シューマツワーカーさんには幅広い職種の副業社員が在籍しているので、あらゆる課題に対応できると思うんです。守備範囲が広いところを活かして、企業の課題解決により深くコミットしてもらえると嬉しいですね。

(取材、文:水落絵理香、写真:海老根里実)

 

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