コロナ禍で考える、一度も会わないで採用することの是非

2020年4月7日(火)、「緊急事態宣言」が発令されました。

新型コロナウイルスは今なお猛威を振るい、多くの企業が「テレワーク」を余儀なくされています。突然のテレワークに各社は四苦八苦しつつも、それぞれがSNSやPRを活用しテレワークにおけるナレッジをシェアしています。その結果、クラウドサービスを導入する企業は増え、皮肉にも日本の “働き方改革” は大きく進展しました。

さて、テレワークにおいて多く議論されているテーマのひとつが、記事タイトルでもある「1度も直接会わないで、採用をしてもいいのか」というものです。

現状、多くの企業は「最終的に採用を決める前に1度は会っておきたい」という意見を持っています。そのような企業のほとんどが緊急事態宣言が発令されている現在、採用をストップさせています。

一方でzoom等のオンラインMTGツールのみで採用を決める企業も、ベンチャーやスタートアップ企業を中心に多くあります。彼らの主張はシンプルで、「会っても会わなくても変わらない」というもの。そして現在彼らは、採用競争において優位に立てているのが現状です。

一度も会わないで採用するリスク

結論、一度も会わないで採用するリスクは「ほぼない」と言えるのではないでしょうか。

唯一の課題は、採用候補者に対して “会社の雰囲気”を知る機会を提供できず、入社後に「自分と合わない」と思われる可能性がある点です。ただこの点も、オンラインでの選考フローを “会社の雰囲気”  がわかるよう工夫することでカバーできます。

全社員がテレワークを実施している企業では、採用応募数が通常企業の数倍から数十倍になると言われています。つまりオフラインでの採用にこだわることで、逆に多くの見えない機会損失が起きていると想定されます。

新しい採用のかたち

しかし、直接会わないで採用することへの “違和感” も理解しがたくはないと思います。特に昨今の景気後退にともない、各社にとって、「ひとりひとりの採用への慎重度」は上がっています。

そういった企業には2つの新しい採用手法をおすすめします。

【1.副業採用からの正社員採用】

転職希望者に、まずは副業(業務委託契約)として社内業務を行ってもらい、パフォーマンスや人物面がよければ、正社員採用の内定を提示するという手法です。直接対面で会う以上に、企業と採用候補者がお互いを正しく評価できます。

【2.そもそも正社員採用をしない】

正社員を採用せず、社内のリソース補充は業務委託(副業人材、フリーランス 等)でまかなう組織方針をとることで、チャレンジングな採用の意思決定を行えるようになります。また人件コストの変動費比率が上がるので、景気変動に柔軟な組織を作れます。

【最後に】採用・組織作りへの価値観を変化することが生き残りの鍵

企業として、withコロナ/afterコロナの時代を生き残るためには、採用・組織作りへの価値観を変化させていかなければなりません。最初はうまくいかないこともあるかと思いますが、前向きに時代の変化を楽しんで、チャレンジし続けていくのが大切なのではないでしょうか。

 

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