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2020.06.08
2020.08.02
ひとえに副業と言っても、多くの種類の副業があります。アフィリエイト、飲食店での副業、YouTubeで配信する副業もあれば、自身のハンドメイドアクセサリーを販売する副業もあります。
その中で昨今もっとも注目を集めるもののひとつが “副業社員” 。空いてる時間に他の企業の業務を委託される副業です。「正社員」「契約社員」「派遣社員」に新たに加わる働き方、“副業社員”。今回は副業社員について情報をまとめてみました。
“副業社員” は造語であり、今はまだ明確な定義はありません。
ただ一般の認識としては、普段は企業に正社員として勤務しつつ平日の朝や夜、土日などの空いてる時間を利用して、他の企業の業務を行う働き方を指します。週8~16時間ほどの稼働を基本とし、主にリモートで作業します。クラウドソーシングのように単発的な仕事ではなく、数か月~数年など中長期的に副業先の企業と関わっていくことが多いです。
副業社員の特性は、優秀 / リモートワーク / 時短 の3つです。逆に言えば、リモートワークで時短であってもパフォーマンスを出せるほどの優秀な人を企業は採用すべきと言えるでしょう。
副業社員が得意な業務は、“重要度が高く、緊急度が低いもの” になります。
例えば
・1日1~2時間ほどの専門性を要するルーティン業務
・実験(調査)
・やりたいけど手が回ってなく後回しになってる業務
・スキルや知見を提供するコンサルティング業務
などです。
一方で、副業社員が苦手なことは “緊急度が高い業務” です。
前述の通り、副業社員は本業があり、日中のレスポンスや連日の稼働が難しい場合があり、緊急度の高い業務
・クライアントワークで納期が短い、迫っている業務
・0⇒1フェーズのシステム開発など、膨大なボリュームの業務
・カスタマーサポートなどクライアントへの即時対応が必要な業務
・日中対応が必須の業務
などは避けた方がいいとされます。
副業社員は何かしらの理由(≒モチベーション)をもって副業を行っています。また、副業は本業以上にモチベーションとパフォーマンスが相関します。以下は副業社員の主なモチベーションです。自身が、もしくは一緒に働く副業社員が何に最もモチベーションを感じるかを知り、コミュニケーションや業務を依頼することが重要です。
[内的モチベーション]
1.業務内容のおもしろさ
2.ビジョン・ミッションへの共感
3.成長の実感
4.一緒に働く人への尊敬
5.報酬
[外的モチベーション]
1.本業の状況
2.プライベートの状況
実は副業社員は主にベンチャー・スタートアップ企業で以前から積極的に採用されていました。特に社員数20人以下の企業は、まだまだ採用力が弱く資金も少ないいことが多く、副業社員は優秀なリソース確保の有効な手段となっていました。
そして昨今、大手メーカーやIT上場企業、士業やクリニック、地方企業も徐々に副業社員の活用を開始しています。
しかし、まだまだ副業社員の希望者に比べ募集が少ないのが現状です。理由は、企業に副業社員活用のノウハウがないことと、また多くの企業に“副業社員を活用する”という発想が浸透していないことです。
ベンチャー・スタートアップ企業にとって有効な手段である副業社員ですが、実は、上場企業や中小企業など、ほとんど全ての企業にとって有効な手段となりえます。例えば、飲食店を5店舗経営する中小企業が、InstagramなどのSNSマーケティングをする際に副業社員を活用する事例もあります。社員が1,000人以上いる上場企業でも、1事業部ごと、1チームごと、1社員ごとになどに粒度を落とすと、そこに副業社員のニーズが見つかります。
昨今、企業規模・業態に関わらずほとんどの企業が「忙しい」「人が足りない」という状況に陥っています。経営者や人事、事業責任者の方は、その 「忙しい」「人が足りない」 をもう少し深堀りし、より具体的にところまで、何が課題で、なぜ、どういうリソースがどれくらい足りないのかを細分化する必要があります。
例えば、マーケティング部署が人手不足で残業時間が多くなっている場合、まずマーケティング部署のひとりひとりが何の作業をしているのかの洗い出しを行い、重要度と緊急度で仕分けし、副業社員にお願いできることを選定していきます。副業社員活用によって、正社員が真に注力すべき業務(得意な業務)に集中できる環境を作ることができ、「忙しい」「人が足りない」を解消することができます
日本の人材業界の現状は、過去にないほどの“売り手市場”と言われています。そして日本の労働人口はこの先も減少していき、人手不足はより深刻化していくことが予測されます。
その解決策のひとつとして注目されているのが、企業における“副業社員の活用”です。
個人も企業も、“副業社員”という働き方について、今こそ考えてみる必要に迫られているのです。