正社員採用に繋がる?ユーザベースが副業社員も積極活用する理由

株式会社ユーザベースでは、人材リソース獲得施策の一環としてシューマツワーカーを導入したところ、わずか一週間で理想的な人材の獲得に成功。さらに副業社員のなかから1名、正社員を採用するに至りました。

どのように副業社員を獲得し、なぜ正社員として採用できたのか。今回、ブランディングチーム マネージャー / UB Journal 編集長 山田 聖裕氏と、B2B SaaS事業 レベニューデータチーム 木村 武雄氏のお二人にお話を伺いました。

株式会社ユーザベース

株式会社ユーザベースは、2008年に創業された東証マザーズ上場企業です。経済情報プラットフォーム「SPEEDA」やソーシャル経済メディア「NewsPicks」を運営し、アジアを中心にグローバル展開を推進する一方、アメリカ市場への本格進出を目的に2018年にアメリカの経済メディア「Quartz」を買収しました。他にも、ベンチャーキャピタル「UB Ventures」設立や、BtoB SaaSツールである「FORCAS」の開発・提供を行うなど多角的にビジネスを展開しています。
https://www.uzabase.com/

“週1日分”のリソースが足りなかった

 ブランディングチーム 山田 聖裕さん

――まず、シューマツワーカーを導入した背景を教えてください。

山田さん:私のチームでは、採用ブランディングを目的に「UB Journal」というコーポレートメディアを運営しています。当時は採用における応募獲得が目的で、いわゆる「グロースハック」的なノウハウを持ったデザイナーが必要だったんです。ただ、まだテスト段階ということもありましたし、日常的に業務が発生するわけでもなかったので、正社員を採用するほどではなかったんです。かといって外注先を探すのも時間がかかるので、別チームのデザイナーに依頼してなんとか運用しているという状況でした。でもそれだと、スピード感をもって改善サイクルを回すことができなかったんですよね。

そんな時、たまたまシューマツワーカーのことを知りました。ユーザベースは「スタートアップ ファーストクライアント宣言」という方針もとっていますし、「“週1日分”の業務に丁度いい」という点がまさに今求めてるものだなと思いました。

※「スタートアップファーストクライアント宣言」…創業1年以内のスタートアップが提供する、新サービスの最初の顧客になること

また、グロースハックはそれなりの専門スキルを求められるので、デザイナーなら誰でもいいというわけではありません。その点でもシューマツワーカーでは、普段は他社さんで活躍されてる現役の優秀な方が多数登録されていると聞いたので、とりあえず試しに使ってみようと思いました。

木村さん:当時私が所属していたSPEEDA事業部のチームではSalesforceを活用しており、2018年4月に大規模な改修を行いました。外部のパートナー企業様にお願いしたその改修自体には意義があったものの、改修後の細かい保守・改善に関しては、外部のパートナー企業様だとどうしても小回りが利かずに、かけた時間とコストに対する成果が上がるイメージが中々持てずにいました。その時にちょうど社内のメンバーの紹介でシューマツワーカーを知って、副業社員であれば、よりスピード感を持って連携が出来、成果が見込めるのではと思いご依頼させていただきました。

――お二方とも、「スピード感をもった改善をしたい。しかし、正社員を採用するほどの業務量がない」ことが課題だったんですね。副業社員を採用する前は、副業についてどのような印象をお持ちでしたか?

山田さん:ユーザベースでは『7つのルール』というバリューをとても大切にしています。その1番目に『自由主義で行こう』というものがあります。これは、責任を果たしたら、あとの働き方は自由だという考え方です。

木村さん:ですので、期待した成果にコミットしていただけるのであれば、副業社員という働き方自体は大きな問題ではないと考えています。

副業社員から正社員を獲得。カギはコミュニケーションの密度

B2B SaaS事業 レベニューデータチーム 木村 武雄さん

――シューマツワーカーを導入してみての、率直な感想を教えてください。

山田さん:何よりも、採用スピードが非常に早くて驚きました。シューマツワーカーのご担当者さんと面談して約1週間ほどで、UI/UXデザイナーの方1名と契約できました。

その方はグロースハックの知見も持たれていて、意図を汲み取る力が非常に高く、30分の打ち合わせの中でこちらの要望に沿った提案をその場で3~5パターン作ってくれるんです。

木村さん:私のチームでも、Salesforceエンジニアをすぐ採用できました。Salesforceエンジニアはそもそも母数が少なく、転職市場にはほとんどいないはずなのですが、予想以上にスピーディに採用できて本当に助かりました。

――今ある課題に対して、早期解決できたようでなによりです!

木村さん:そして、実はそのSalesforceエンジニアの方が、その後そのまま正社員になってくれたんですよね。

普段から、できるだけ密にコミュニケーションを取るように心がけていたことがきっかけだったと思うのですが、ある日、副業社員の方が私に「転職を考えている」と相談してくれました。

正直に言って空いていた正社員採用の枠はなかったんですが、その方が本当に誠実で優秀だったので、私としては「会社のカルチャーと合えばきっと活躍してくれるはず!」と思い、「うちも転職先候補にいれてくれないか?」と見切り発車でお声がけしました。その後社内のメンバーとカルチャーフィットを確認する為の面談を行った際も互いに非常に好感触で、最終的に彼も弊社の仲間として働く事を選んでくれました。入社が決まった時は本当に嬉しかったです。

一般的には、取引先に「転職を考えている」なんてなかなか言えないと思うんですけど、副業という関わり方だったからこそ、可能なコミュニケーションだったと思います。しかも、一緒に働いてお互いの特性を知った上で進める事ができるので、結果的には、入社前後ギャップの生まれにくいお互いにとって効果的な採用ルートになったのではないかと思っています。

ユーザベースが考える副業社員活用の鉄則

――副業社員を活用する上で気をつけているポイントはありますか。

山田さん:ユーザベースは、正社員でも副業社員でも関係なく、オープンコミュニケーションを取るよう心がけています。なので、副業社員の方とのキックオフ・ミーティングの時点で、「なにかあればすぐ聞いてほしい」「思ったことがあれば躊躇せずに発信してほしい」と企業カルチャーについてしっかりとお伝えしています。

ユーザベースはそもそも正社員でもリモートワークを行っている人が多いので、リモートだから何か問題が起きることはほぼありませんでした。出てきた成果物に対してしっかりとフィードバックできればいいので、オフィスにいなくても、非同期のコミュニケーションが中心でも、ほとんど問題を感じたことはないですね。

木村さん:私の場合、特に初期は頻繁に電話でコミュニケーションをとっていました。運用に乗るまでは、ある程度コミュニケーションコストをかけなければいけないと感じていたので、活動報告もこまめに行ってもらっていました。

そして、オープンコミュニケーションを重視する点は山田と同じです。「わからないことがあれば、なんでもすぐ聞いてください」と伝えるようにしていました。ただ、コミュニケーションが取れない間も裁量を持って動いて頂けるよう、密な連携が必要なタスクの他に、独力で進められるリファクタリング等のタスクを並行して進めてもらうよう意識していましたね。

――最後に今後、シューマツワーカーをどのように活用していこうと考えていますか。

山田さん:私のチームで言うと当初の目的を果たしたので、そのデザイナーさんとの関係はいったんストップしています。ただとても魅力的な方だったので、将来的に社内にポジションができたら、ぜひ推薦したいぐらいに思っています。

入社面接にすごく時間をかけて、入社した後にアンマッチだったということが、お互いにとって一番の不幸だと思います。採用においてカルチャーマッチの重要性が増している現在においては、まず副業社員としてジョインしてもらって、そこからお互いの相性を確かめながらプロジェクトを進められるシューマツワーカーさんは、とてもありがたいパートナーだと感じています。

特にシューマツワーカーには、スタートアップとの相性が良い優秀な方が多数登録されている印象です。今後も積極的に活用していきたいなと思います。

――お二方とも、本日は貴重なお時間をありがとうございました!

(取材、文:水落絵理香、写真:海老根里実)

 

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