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EC事業の立ち上げに副業マーケターが活躍|株式会社マチス教育システム様
2024.07.26
2023.12.06
企業のIoT活用を前進させる「IoTプラットフォーム」を提供する株式会社obniz(オブナイズ)様。
「Make Everything Online」をミッションに、2014年の創業以来、企業へのIoT普及のカギとなる、IoTにとっての”OS”や”インフラ”のような存在である「IoTプラットフォーム」の開発と企業導入を進めておられます。導入されるユースケースは、医療・建設・介護などさまざまです。
そんなobniz様では、マーケティングやデザインの領域で副業人材の活用を始めています。今回は、株式会社oobniz 事業部執行役員の川崎様と、デザイナーでマーケティング・PRと開発部門を兼務する和田様に、お話を伺いました。
Contents
ー まず、obniz様の事業について教えていただけますでしょうか。
川崎 obnizで提供しているのは、いわゆる「IoTのプラットフォーム」です。ですが、プラットフォームのどういう部分を提供しているのかというところに特色があります。
IoTは、リアルの物に「センサー」機能をつけ、そのセンサーから、デジタルのソフトウェア上にデータを取り込んでいく、という大まかな仕組みがあります。そのデータ取り込みをするのが「ゲートウェイ」というものなんですが、その「ゲートウェイ」と、クラウド上にある「ソフトウェア」の間をつなぐ機能を果たす「プラットフォーム」が必要になるんです。その部分のプラットフォームを、obnizでは提供しています。
ー 一般にIoTのプラットフォームというと、クラウド上で消費者が見ることのできる画面、Webアプリケーションのようなものをイメージしますが・・・。
川崎 obnizはそこではなく、よりリアルのモノに近い側のプラットフォームなんです。センサーからのデータをゲートウェイから、いわゆる一般にイメージされる、ソフトウェアでIoTデータを管理するプラットフォームへつないでいくんです。一般にイメージされる側のプラットフォームは、大手からもよく出ていますから、そちらの方がイメージがつきやすいですよね。
ー どうしてobniz様では、ゲートウェイのプラットフォームを提供されているのでしょうか?
川崎 IoTの可能性というのはとても大きいとobnizは考えていますが、社会的に普及しづらい要因がいくつかあります。その一つが、IoTエンジニアの不足です。私たちがご提供しているプラットフォームは、IoTエンジニアの不足を解消するためのツールになるんです。
IoTのサービスをしようとしたり、IoTを活用して業務改善をしようとしている企業にとって、センサーからのデータを、ゲートウェイを通してソフトウェアのプラットフォームに取り込むまで、全てを自社で開発していくのは、専門性や知見が必要で難しいことなんです。そのためにはハードウェアもソフトウェアもわかる、専門的なIoTエンジニアが必要になってくるのですが、そういった人材は希少で、簡単に採用できるわけではありません。
そうなったときに、obnizが提供しているプラットフォームを「パーツ」として組み込んでいただければ、センサーからのデータをスムーズにプラットフォームへ流し込むことができるわけです。ある種、ハードウェアとソフトウェアをつなぐ、汎用化したツールのような立ち位置が、obnizです。
ー では、続いて組織について教えていただけますでしょうか。
川崎 obnizの組織は、大きく分けて、コーポレート部門、事業開発・ビジネス事業部門、開発部門の三本柱になっています。
ー 副業メンバーはどのチームに入っていますか?
川崎 副業メンバーに入ってもらっているのは、私の管轄しているoobniz for Business事業部という事業部門です。今、入っていただいているのが、デザイナーとマーケターの副業人材です。
マーケターの方には、obnizは社内にマーケティング人材がゼロなので、そこをお願いしています。また、デザイナーの方には、この一年程度で、プロダクトがかなりモデルチェンジをしていて、もともとわかりにくいプロダクトではありますが、よりわかりやすく表現するという部分をデザイナーの方に担ってもらっています。
ー この一年のモデルチェンジというのは、どういったところですか?
川崎 obnizはもともと、創業者2名がエンジニアで、「対エンジニア」にフォーカスしたサービスを展開してきました。どういうことかというと、エンジニアにとってもIoTというのは敷居の高いものなんです。IoTを立ち上げる上でのエンジニアの負を解消していく、というのがサービスの原点でした。
でもマーケットの観点でいえば、エンジニアが企画を始めるときって、実はIoTのプロジェクトにおける後半戦のことが多いんです。ではIoTのプロジェクトが企業で始まるのはどういった場所なのかというと、「DX推進」「新規事業」などを扱う部署のことが多い。
そういった方たちにアピールするように打ち出し方を変えれば、obnizというサービスの事業機会を拡大していくことができます。そのように考えて、エンジニアだけではなく、ビジネスサイドの人たちが見てもわかるようにリニューアルしてきました。それが、この一年程度の変化です。
その変化に伴って、マーケティングの変化や施策の拡大、資料やコンテンツのリニューアルなど、やることが広がってきています。それが、副業のマーケターやデザイナーに入っていただいている理由です。
ー 副業マーケターの方の業務や役割は、具体的にはどういうものなのでしょうか?
川崎 先ほど「新規事業」というのが一つのobnizのユースケースというふうに言いましたが、実は新規事業というのは各企業がそれほどオープンに進めるものでもなくて、IoTに関連したWebを進める企業のリード獲得というのはなかなか難しいんです。
一方で、事業部門のメンバーでマーケティング経験者はおらず、どのように戦略を描き、進めていけばよいのか、わからずにいました。それまでお問合せやアウトバウンド、代理店販売が中心でしたので、もともと「なかった」マーケティング機能を立ち上げるというのが、この副業メンバーとともにやりたかったことでした。
ー マーケティングに関して、かなり上流からのニーズだったんですね。人を探すタイミングで、正社員採用は考えなかったですか?
川崎 もともとマーケティングをしていなかった会社なので、マーケティングの費用対効果が、まずわかりませんでした。ですから、正社員を採用するだけの価値が出せるのかどうか、わからなかったんです。そんな中で新しいメンバーを探すというのは、非常にハードルが高くて。正社員採用は、いったんはしないことにしました。
採用にはどうしても、人材と企業がマッチするかどうかなど、リスクや不安が伴います。今回も、「やってみなくてはわからない」という状況で新たな部門を立ち上げるので、いきなり正社員採用して固定費化してしまうより、一度、業務委託や外部パートナーなどの方に入っていただいて、今のフェーズに必要なことの向き合いつつ、財務的には変動費として扱えるという今回の方法が、ありがたいという面もありました。
和田 即戦力がほしかったというのも大きいです。過去に正社員の採用活動もして、マーケティング人材を募集したこともあるのですが、スキルマッチが難しかったんです。候補者の特徴として難しかったのが、スペシャリストとして、マーケティングのどこかの領域に特化したスキルをお持ちという方が多かったことです。デジタル広告、SEOなど。
でも弊社はスタートアップなので、専門的にどこかの領域に特化した職務ではなく、網羅的に施策を遂行していく必要があります。しかも、何もないところからスタートするという状況です。オールマイティにやってこられた方に、正社員採用の場で巡り会うのは難しいと考え始めていました。
その一方で、副業人材は本業をやっておられますから、今までの経験や知見を活かした中で、うちにあったやり方や方針を提案していただけるような方が見つからないかな、と期待したんです。
ー 実際に副業メンバーが入ってみて、その期待に応えられましたか?
和田 はい! ちょうど良い方が入ってくださいました。特に、その時点でマーケティング活動が止まっていたという状況だったんですよね。だから余計にありがたかったです。
ー シューマツワーカーにお問合せいただいたのは、どうしてだったんですか?
川崎 もともとシューマツワーカーを知っていたんです。人材を探すにあたって最も重要なのは、やはり母集団のレベルだと思います。その中で、シューマツワーカーは副業人材のマッチングサービスの中では老舗ですし、データベースも大きいので期待できるのではないかと思いました。
あとは、価格のリーズナブルさと、融通がきく点がメリットだと考えました。比較した他のサービスの中には、経験者が多く非常にスキルの高い人材データベースを持っているけれど、価格が高額すぎるサービスというのもありました。弊社の場合、商材が難しいという特性があるため、大手での輝かしいマーケタースキルがマッチするかというと、そういうものでもないと思っています。
和田 短期間でこんな候補者がいますというお話を伺えたのもよかったです。人材の紹介も非常にスピーディーだったんです。もうシューマツワーカーに任せてみようという流れもそこでできました。
川崎 他社サービスも何社か話を聞こうと思っていたものの、シューマツワーカーの話が進むのが早くて、他はほとんど聞くことがなかったです。
ー 実際に副業メンバーと働き始めたらどのような印象になりましたか?
川崎 スキルとしても、気質としても合っている方をご紹介いただけたと思いました。気質というのかわかりませんが、最初から「新しいことやりたいんです」という意欲をお持ちの方で、副業でもチャレンジ精神のある方で。未知のこともどんどんやっていくというのが、弊社のフェーズには重要なことでしたので。
和田 最初からすんなり入ってくださいました。こちらの課題感も汲み取って、提案も積極的にしてもらえました。
川崎 副業として新たな挑戦や本業で得られない経験をしたいという意欲のある方でしたので、どんどんお任せしていきました。最初にイシューとして「obnizのマーケティング立ち上げを行いたい」ということはお伝えしましたが、その後どうやっていくかは、一緒に議論しながら進めていただきました。私たちがマーケティング領域が未経験というのもきちんとお伝えしていたので、お互いに課題感をそろえてスタートできた気がしています。
そうしたら、副業メンバーから「どうやっていくか」のアイデアもどんどんいただいて、良い議論をしながら進められました!
和田 「ここで行き詰まっている」といった社内の悩みも、副業メンバーからの「こうやったらどうですか?」「こんな方法もあります!」といったレスポンスが非常に早くて、助かった場面もたくさんありました。こちらも安心してやっていけました。
ー 期待通りの方がご紹介できたんですね! 積極的な提案やレスポンスの早さ、その他ではどういった点を評価いただいているでしょうか?
川崎 ベンチャーにおいて重要なことって、「何かができる」ことではないと考えているんです。できることがスキルとしていろいろあったとしても、それってスタートアップのフェーズが移り変わる中で、やがて消費期限がきてしまうものです。でも、今がどういうフェーズなのかということを把握でき、今のフェーズに求められるものは何か、何をすべきかがわかる、というのは変え難い力だと思います。
「どんな施策をするか」という議論というより、「次のフェーズにいくには何をすべきか」という議論ができるかどうか。それこそがスタートアップで重要だし、ご紹介いただいた副業メンバーの方にはそういった感覚があって、もっとも良かった点でした。
和田 そうですね。弊社の状況を聞いて、「じゃあ今はこういうフェーズのこういう状況ですね」ということを、ぱっとわかってもらえて。その上で「今やるべきはこれとこれとこれですね」と、本業の経験もいかして提案してもらえる。そのスピード感ややりとりの進んでいく感じがとてもよかったです。
ステップがお互いに見える状態になって、今やるべきことが整理できました。
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後編では、obniz様の技術の特徴、シリーズAのスタートアップ企業にとってのマーケティングの難しさ、副業人材を組織で活用するためのコミュニケーションの工夫などについて伺っていきます!
obniz 様のお話をヒントに、
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※記事の内容やインタビュイーの方の肩書き等は、取材当時のものです。