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副業社員で新規事業チームの力を底上げ!「外注」ではなく「副業社員」を選ぶ理由
大手企業の新規事業チームが副業社員を活用してチーム編成をした事例です。
2021.06.03
2025.03.12
会社員として働きながら副業に挑戦し、独立、そして法人設立。そんなエキサイティングな道のりを歩んできたのが、今回ご紹介する篠原さんです。社会人を化学メーカーの営業としてスタートした篠原さんは、その後マーケティング、地方創生、フィンテック、建設テックと、多彩な経験を積んできました。一見すると繋がりがないように思える歩みですが、そこには「世の中にとって意義のある仕事」という一貫した軸がありました。「今が本当に幸せ」と語る篠原さんに、充実した日々を送るヒントをお伺いしました。
Contents
──篠原さんのこれまでのキャリアについてお聞かせいただけますか?
篠原さん:新卒では化学メーカーの営業としてキャリアをスタートしました。日本全国はもちろん、タイ、マレーシア、中国、台湾といった海外クライアントも担当するなど、グローバルな経験を積めたので非常にありがたい機会となりました。その後、ある企業でマーケティングの仕事に携わった後、島根県の離島に移住して地方ベンチャー企業で取締役として地方創生に取り組んできました。フィンテックや建設テックといった分野にも挑戦し、そして独立して今に至ります。
──転職の軸となるものはあったのでしょうか?
篠原さん:「世の中にとって意義のある仕事」を、軸に転職活動を行ってきました。自分のキャリアアップよりも、社会貢献性が高い仕事、事業に携わりたいという思いが強かったんだと思います。
──独立のきっかけは何かあったのですか?
篠原さん:新卒の頃から、いつか独立したいという思いはありましたが、なかなかきっかけをつかめていなかったんです。でも、その日は急にやってきました。ある日、突然法人名がひらめいたんです(笑)。
その名称をゲマトリアという数秘術で変換したところ、自分の誕生日だったんです。これはもう宇宙からのGOサインに違いないと思って、独立を決意しました。こうした直感とか、論理や言葉では説明できない何かを昔からとても大事にしています。
──独立前から5年間、副業もされていたとのことですが、どのようなお仕事をされていたのですか?
篠原さん:2019年に島根県の離島に移住したのをきっかけに、副業を始めました。ECサイトの運営、ウェブサイト制作、データ分析、マーケティング支援など、様々な業務委託の仕事を受けてきましたね。クライアントは島内の事業者さんが中心で、ベンチャー企業、BtoCサービス企業、まちづくり会社、観光関連企業など、多岐に渡ります。
──篠原さんご自身の強みはどこにあると思いますか?
篠原さん:データとクリエイティブの両方をバランスよく扱える点だと思います。データ分析は統計学をずっと学んできて、RやSQLも使えますが、デザイナーだった父の影響でクリエイティブな領域も得意です。左脳的なデータと右脳的な感性を掛け合わせられる人はあまり多くはないと思うので、その両方を活かせるのが自分の強みだと思っています。
──5年間の副業を経て、2024年には独立されたとのことですが、シューマツワーカーを知ったきっかけは?
篠原さん:独立するにあたって、営業、特に案件獲得が重要だと考えていました。そこで、いくつかの案件紹介サービスに登録したんです。シューマツワーカーはその一つでした。正直、ここじゃなきゃいけない理由は特になかったんですが、いくつか登録して使ってみた結果、シューマツワーカーが比較的使いやすいと感じました。
──実際にシューマツワーカー経由で、現在どのようなお仕事をされていますか?
篠原さん:BtoBのSaaS企業のマーケティング支援をしています。アーリーステージのスタートアップ企業で、東京の会社ですね。
──その案件を選んだ理由は?
篠原さん:BtoC、BtoBどちらの経験もありましたが、BtoBのほうが自分には合っていると感じていました。また、SaaS領域にも過去に携わった経験があり、改めてこの領域の企業をご支援してみたいという思いもありました。それに加えて、面談を通して社長や社員の方の人柄に触れ、この会社なら楽しく仕事ができそうだと感じたことも大きかったですね。
──BtoBのほうが合っていると感じたのはなぜですか?
篠原さん:BtoCマーケティングでは、本能に直接刺していくような訴求が求められる一方、時には誇張表現と紙一重になってしまうケースもあると感じています。あたかも価値があるかのように見せかける広告訴求や、煽るようなコピーライティングですね。なので、価値あるサービスの魅力を直接的かつ正確に伝えられるBtoBの仕事に惹かれているのかもしれません。
──現在、週にどのくらい稼働されているのですか?
篠原さん:シューマツワーカー経由では週2.5日~3日くらいですね。月にすると80〜90時間くらいです。
──逆の視点からの質問ですが、今回、篠原さんが採用に至った理由は何だと思いますか?
篠原さん:スタートアップって、専門分野に特化したスペシャリストだと、なかなかうまくいかないことが多いんです。もちろん、事業のフェーズによってはスペシャリストが必要ですが、これまでの経験からアーリーステージのスタートアップには、幅広い視点で考えられるゼネラリストタイプのマーケターがフィットすると感じています。
この企業も、最初はSEOマーケターを探していたようですが、本質的には私のようなゼネラリストタイプの人材を求めていたようです。私自身の過去のキャリアは事業経営寄りで、マーケティング全体を俯瞰して担ってきたので、そこがマッチしたのかなと思います。
──業務委託として働く上で、難しさを感じたことはありますか?
篠原さん:業務委託の場合、外部人材の立場になるので、どこまで踏み込んでおせっかいをするべきか悩む場面はありますね。最終的な意思決定はクライアント社内でとるほうが良いと考えているので、クライアント側の意志と自分の意見とのバランスですね。
──社員としてではなく、業務委託として関わるからこそ出せる価値はなんだと思いますか?
篠原さん:客観的な視点を持てることが価値だと思います。社内の方はその分野のプロフェッショナルであるがゆえにバイアスがかかり、専門知識を持たない人に分かりやすく伝える方法が見えづらくなることがあります。一方、私は外部の立場だからこそ、その本質的な価値を客観的に引き出しやすいと考えています。
──シューマツワーカーを使ってみて、感想はいかがですか?
篠原さん:いくつか登録したサービスの中で、シューマツワーカーは比較的案件数が多く、自分に合った案件を見つけやすいと感じました。リソース状況に合わせて案件を提案してくれるメールも頻繁に届くので、助かっています。UI/UXも特に問題なく、Slackでのサポートも丁寧で、安心して利用できています。
──案件を探す際に重視するポイントは?
篠原さん:事業自体に社会的価値があるかどうかという観点と、あとは報酬面ですね。シューマツワーカーは案件数が豊富なのが魅力的ですが、報酬面についても、より多様な案件が掲載されれば、さらに使い勝手の良いサービスになると感じています。
──働き方を変えて、何か変化はありましたか?
篠原さん:独立したことで、複数のクライアントと関わるようになり、時間管理や案件管理の重要性を改めて実感しています。色々な案件に携われるのは楽しい反面、キャパシティを超えないように調整する必要があるので、そこは苦労している点でもありますね。
──今後のキャリア展望についてお聞かせください。
篠原さん:今の状態がとても幸福度が高いので、この状態を維持していくことが目標です。組織を大きくしたいとか、社員をたくさん雇いたいとか、そういう考えはあまりないですね。規模を拡大していった結果、色々と苦労している友人や知人も多いので、無理に拡大せず、今のペースで充実感を持って仕事を続けたいと思っています。
──これからフリーランスを目指そうとしている人に、何かアドバイスはありますか?
篠原さん:正社員をしながら副業から始めて、徐々に副業の割合を増やして切り替えていくことをおすすめします。私も、会社員として働きながら副業を始め、徐々に副業の比重を増やしていき、最終的に独立しました。リスクを最小限に抑えながら、副業を通して、フリーランスとして働くことのリアルな感覚を掴んでから独立するのがおすすめです。
多彩な経験を経て、データとクリエイティブを兼ね備えたマーケターとして活躍する篠原さん。独立のきっかけとなった数秘術のエピソードも印象的でした。「今の幸せを維持すること」が目標だと語る篠原さんのその言葉からは、自分らしい働き方を実現している様子が伺えます。この記事が、自分のスキルや経験を活かして、充実した働き方をしたいと考えている方の参考になれば幸いです。