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2019.08.23
2023.05.10
「農業の進化を支えることで、SDGsな社会の実現に貢献する」ことをミッションに、農業や農産物に関わる人々の役に立つ情報を、衛星データ分析により提供している株式会社Agriee様。副業エンジニアの力を活用し、2019年の創業から約2年で初のプロダクトローンチまで到達しました。
創業期、プロダクト開発のために機械学習エンジニアとチームを組む必要に迫られたとき、どうして副業メンバーとのタッグを組むという意思決定に至ったのか、創業者 兼 代表取締役 渡邊千夏様に伺いました。
Contents
ーー渡辺様が会社を立ち上げてからのこともお伺いしたいのですが、どのように開発を進め、組織を作ってこられたのでしょうか。
もともとの私自身の経歴はずっと農業関係。もちろん自分でシステムを組んだりすることはできないけれど、「こういうものを作りたい」「こういうコンテンツがあれば、絶対に農業関係の方たちのお役に立てる」というイメージは、かなり明確にありました。
ではどうするか。結果的にお願いすることになったのが、シューマツワーカーでした。
実は、シューマツワーカーの前に、システム会社と話を進めようともしていたんです。ただ、理想とする動き方にはなりませんでした。具体的には、アクションが鈍かったんです。とにかく依頼してから時間がかかりました。
「これからこういうふうに進めたいんです」というすり合わせだけでも時間がかかり、「手を動かしてモノを作る」というところにたどり着けないまま3ヶ月が経ってしまって。
もちろん私としては、早く前に進みたい思いがありました。率直に「これではちょっとやりづらいなぁ」と思ってしまった。ではどんな進め方をしていきたいのか、どういう相手と進めていきたいか。
そこで思ったのが、社内とまではいかなくても、身近で一緒に作ってくれるパートナーのような存在はいないだろうかということでした。進みたい方向性を共有してくれて、スピード感を持ってコミュニケーションし合うことができ、一緒に前に進めていける仲間。
一方で、会社の立ち上げから間もない頃でしたから、いきなりの正社員採用には不安がありました。Agrieeは完全にアーリーフェーズのスタートアップ企業ですから、来ていただく方にもリスクが大きい。それに私自身にシステムの知識がありませんから、マッチした方を採用できるのかどうかもわかりません。
そんなときに副業という選択肢を知りました。
シューマツワーカーのセールスの方との最初の面談はよく覚えています。「これからこんなことをしていきたいんです」という話をしたら、いろいろとご提案をもらうことができて。
「渡辺さんご自身に知識がないのなら、こういう方に入っていただけるといいですよね」
「こういうポジションや役割のメンバーはいた方がいいかもしれません」
と。そして実際に紹介された方は、知識もあり、経験もあり、頼りがいのある方でした。
ーーどういう点がよかったのでしょうか?
「こういうことがしたい」というお話をしたときに、マネジメント的な視点でコメントをもらったのが印象的でした。システムを作る上での進め方や体制などについてです。
その後、実際に手を動かして、一緒にプロトタイプを作るところまで一緒にやってもらいました。マネジメントの基本的なところから教えてもらい、プロダクトが形になってきたのは、当時のフェーズで非常によかったことでした。
ーーその後、副業メンバーは2人目、3人目と増えていきますね。
最初にお願いした方はバックエンドが強い方でした。プロトタイプを作っていく上で、フロントエンドに強い方を募集した方がいいということになり、新たに募集したんです。
最初の方は事情により契約が終了されてしまいましたが、現在はもう一名増え、シューマツワーカー経由の副業メンバーは2名になりました。その方は、弊社サービスの技術面で必要となる、AIに強い方を探していて、紹介していただいた方です。
とはいえ、私自身が専門的な知識がない中で人材を探すことは非常に難しくて。シューマツワーカーに次の人材もお願いしたのは、そのスクリーニングもお願いできるというイメージもあったからです。
ーーそうすると、現在の組織はどのような体制なのでしょうか。
私の他には、エンジニアが4名、そのうち副業メンバーが2名です。この副業メンバーは、シューマツワーカーで紹介いただいた方です。
ーーでは、システムの実装以外の部分は全て渡辺様がやってらっしゃるのですね。本当に少数精鋭でのプロダクトローンチだったんですね。
はい。起業家と副業メンバーという体制は、スタートアップでの最初のプロダクトの立ち上げという状況に、結果的にとてもマッチしていたと思います。
システム面の知識はないけれど、顧客ニーズをよく知り成功体験のイメージを持っている自分と、システムを作り上げる技術やスキルのある副業メンバー。求めていたスピードと、起業初期のリスクや採用の難しさなど、さまざまな状況を考えた上で、この二人三脚でできたのは良かったなと思います。
それに、人材を見つけるという点においても、シューマツワーカーという頼れるサービスを見つけられたのは良かったなと思っています。採用媒体などを用いて自分で人材を探そうと頑張ったときもありましたが、良い方はなかなか見つからなかったですし、見つけ方もわかりませんでした。シューマツワーカーはエージェント的な役割も担ってくれますから、非常に助かりました。
ーー副業メンバーが入ったことでの成果はどのように考えておられるでしょうか?
とても大きいです。今のプロダクト「GrowthWatcher」がローンチできたのは、副業メンバーの力があってこそだと思っています。
今の開発体制も、副業メンバーと隔たりなくチームを作って進めてもらっています。良い関係性が構築できていてありがたいです。
ーー副業メンバーと一緒に進める上での工夫やコツなどはありますか。
反応をできるだけ早く、というのは心がけています。どの時間帯に稼働してもらえるのかは日によってまちまちですから、Slackのコメントなどはできるだけ早く返すのは心がけています。副業メンバーもその点は心がけてくれていて、やり取りがスムーズです。
ーー開発の方向性やロードマップなどは、どのように共有していますか。
何を目指していて、このくらいの時期にこうなっていたいということは、全てお伝えしています。スケジュールとイメージをしっかりと共有していきます。スタートアップなので、状況の変化や軌道修正などもありますが、都度情報共有します。
実は、最初は不安になることもありました。進め方が伝わっているのかどうか、期待値が共有できているのかどうか、気を遣わせすぎていないか。
シューマツワーカーの1ヶ月面談で、その点を率直にお伝えしたんです。そうしたら、シューマツワーカーから副業メンバーに確認してくれ、安心感が生まれました。副業メンバーについての経過面談は、間に入ってもらうことのメリットを感じます。
その後は、認識のズレなどはほとんど感じていなくて、こちらの状況をわかってもらえていると感じることが多いです。
ーー事業を推進する組織についてよく分かりました。それでは、Agriee様の事業について、詳しく教えていただけますでしょうか。
衛星データを活用して、農作物の生育状況を解析し判断するためのシステム「GrowthWatcher(グロースウォッチャー)」の開発・運営を行っています。農家や自治体、JA、今後は外食産業、小売店などもクライアントになります。
農家さんにとっては、畑に植えられている農作物の状況を、経験や勘に頼るのではなく、データに基づきリアルタイムで正確に判断することができるようになります。
また、外食産業や小売店などは、契約産地の農産物の状況、出来などを知りたいというニーズがあるんです。
例えば、Aという産地と契約していて、このくらいの時期にこれくらいの量のキャベツを納品してもらう予定だったとしても、自然災害などの影響により、その時期に半分の量になってしまう、といったことはよくあります。そうすると小売や外食産業は、新たな産地を見つけてその分のキャベツを補填しなくてはなりません。
その対応を、迅速にスムーズに行うために、自分たちの契約産地の状況を知りたいというニーズがあるんです。そういう場面でお役立ちしていきたいということで、今後、事業展開していくつもりです。
ーーサービスは2022年9月にローンチされていますね。
はい。秋にローンチしたのが、生産者・農家の方向けのサービスです。
2023年1月末から2月頃には、自治体向けのサービスをローンチしていきます。その後、外食産業・小売店向けサービスも開発・ローンチしていく予定です。
ーープロダクトで利用されている、衛星データというのは、どのようなものなのでしょうか?
もちろん、弊社で衛星を飛ばしているわけではないですから、契約して衛星データを入手して、そのデータをうちで解析していきます。衛星データは過去からの蓄積がありますから、現在の状況がどうであるかの分析ができるんです。その分析結果を農家さんの畑の生育状況の判断に生かしていくのがAgrieeのプロダクト「GrowthWatcher」なんです。
具体的にどんなことをしているかというと、過去と現在の画像を解析し、今が順調なのか、問題が起きているのか、判断できる情報を提供していくというサービスです。
ーー数あるスタートアップの中でも、Agriee様は創業当初から農業分野に特化されています。そもそもどうして、農業分野の事業を立ち上げられたのでしょうか?
私はもともと農家さんに向けたコンサルティングの仕事をしていたんです。土づくりや栽培管理のような内容です。と同時に、実際に買ってくださる立場の外食、中食向けの商社さん向けのコンサルティングもしていました。
そうして、農業に関するいろいろな立場の方に接する経験があったんですね。そんな中、農業に関わっている人たちがみんな等しく知りたいと思う情報があることに気づきました。その重要な情報の一つが、「畑の状況が今どうなのか・生育状況はどうなのか」ということでした。
その情報を提供することができれば、いろんな立場の方の役に立てると考えました。でも当時は、そんな便利なサービスは世の中にまだありませんでした。ないならば、自分でつくろうと。そして、「畑の状況が今どうなのか・生育状況はどうなのか」がわかるための最も良い情報源が、衛星だったんです。空から見れば、畑の様子ははっきりと分かりますから。
ーー衛星データありきでのシステム開発というわけではなかったんですね。
そうです。お客様の声やニーズが先にあっての事業立ち上げでした。
ーー今後の組織をどう作っていきたいですか。
今、Agrieeには全く違うバックグラウンドを持ったメンバーが集まっていて、それが魅力だなと思っています。副業メンバーも含めて。
バックグラウンドが同じようなメンバーが集まっていると、出てくるアイデアが偏りがちですよね。悪い意味でまともになってしまうというか。今の弊社は、いろんな意見が出てきます。それが本当にありがたいし、良いなと思うんです。今後もそういう方達と一緒にやっていけたらと思っています。
今入っているメンバーは、もともと医療系のお仕事をしている方とか、本業で違う業務をしていたりとか。農業に強いメンバー、コスメ関係のシステム構築の経験者など。
同じシステムの中でも目的が違うものを作っている人たちが集まっていますから、持っているスキルも少しずつ違うし、考え方も少しずつ違う。一つのゴールに向けて、それぞれの知識を持ち寄って作り上げていく過程で、新しいものができていくワクワク感があります。
ーー業界、業種もそれぞれ違うチームができつつあるんですね。
そうですね。同質的なメンバーが集まっていればスピードが出るということもあるのかもしれませんが、いろんな意見が出て良いものを作り上げていくことの方が、私としては良いなと思っています。農業について全く知見のないメンバーも、逆に新鮮で、そういう視点も大事だなと思うんですよね。
当たり前だと思っていることが、実はそういうわけじゃないとか、他では通じないといった気づきが得られることは価値があるなと思います。
ーー農業に関わるサービスだからこその魅力や難しさというのはあるのでしょうか。
現場の声を聞きながら、地道にやっていく、ということが大事な業界だと思います。農家さん、自治体さん、小売業者さん、外食産業さん。さまざまな立場の方の声を大事にしながら、一歩一歩やっていく。そういうことを大事にしてやっていきたいと考えています。
プロダクトローンチして、現場の方からは、「そういうところで確かに困っていました」という反応をもらえることも多いです。あとは意外と、衛星を使って自分の畑を見てみたらどんな感じなのか興味がある!という純粋な好奇心を持って聞いてくださる方も多いんです。
ーー今後の事業展開について教えてください。
農業・食に関わる全てのプレーヤーの方の事業と業務の効率化、生産性の高い農法の確立に寄与していきたいです!
人口が増え続ける今、限られた土地の中で、それだけの人口を支える食糧を生産していけるかというのは大きな課題です。海外展開も含めて、グローバルな課題に貢献できるような事業をしていきたいです。
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Agriee様のお話をヒントに、
✔️本業で活躍しているレベルの優秀な副業人材を探したい
✔️自社の抱えている課題を解決できる経験を持った副業人材を探したい
という企業様は、ぜひお問合せ、ご相談ください(相談は無料です)。
シューマツワーカーでは、約 42,000人(2023年5月時点)の豊富な複業人材データベースから、企業様のご希望に沿った人材をご紹介するだけでなく、副業メンバーとして働き始めたワーカー様と企業様に伴走したサポートをご提供しています。お気軽にお問合せください!
最後までお読みいただきありがとうございました