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初のプロダクトからグローバルをめざす「VOTE」開発で副業メンバーが活躍|株式会社blue様
初の自社プロダクトの開発について、エンジニアやデザイナーの働き方や報酬構造を是正するコミュニティとチーム作りの構想について、業務委託メンバーの多いチームでフルリモートワークでプロジェクト遂行していく秘訣についてなど、株式会社blue様に幅広くインタビュー。
2023.10.04
2019.08.08
(左:たかまつなな、右:相川美菜子)
たかまつなな(以下、たかまつ):たかまつななと申します。お笑い芸人と正社員をしながら、株式会社笑下村塾(しょうかそんじゅく)を設立し、代表を務めています。笑下村塾では全国の学校に出張事業を展開。“お笑い”と“教育”というかたちで、社会問題を身近に感じていただきたいと思い、3年ほど前に起業しました。
松村幸弥(以下、松村):テレビで活躍している姿を拝見していました。いまは三足のわらじを履かれているとは。相川さんも、たかまつさんのように複数の肩書きで働かれていますよね。
相川美菜子(以下、相川):はい、そうですね。改めて相川美菜子と申します。わたしはリクルートで働きながら、笑下村塾でたかまつと共同代表をしています。たかまつとは同じ大学でした。わたしが運営していた「政治美人」という、政治を楽しく伝えるためのWebメディアが主催したイベントがきっかけで仲良くなりました。
松村:おふたりで取締役をされているとのことですが、なぜ大企業で働きながら、自分たちの会社の経営をされようと思ったのでしょうか?
相川:ビジネススキルをきちんと身に付けたいと思ったからです。特に、大企業でしか学べないことを経験したかったので、リクルートに入社しました。 雑誌やウェブメディアのコンテンツ作り、Webのディレクションなどを担当させてもらっています。編集のスキルや、ものづくりをするためのディレクションスキルなどを学べています。ただ、実はもう数ヶ月ほどで退職し、笑下村塾の代表1本にするつもりです。(※2019年6月末で退職)
たかまつ:わたしは、サラリーマンの感覚をわかってないとダメだな、と思ったからです。たとえばクライアントさんの言うことがコロコロ変わるのはなんでだろうか、なぜこの人は突然ブチギレるんだろうか、とか(笑)。そういう社会の仕組みや感覚がわからないと、起業した後に苦労すると思ったんです。
あとは、わたし自身、人に意見を伝えるがとても下手なんです。今まで部下の人を持った経験がないので、「なんでこれができないんだろう」とか「自分はこういうつもりで言ったのにな」とかコミュニケーションの上で不具合を感じてしまうので、それもきちんと理解したかったんですよね。
松村:部下の気持ちや企業の組織構造など、会社員でしか学べないことも多いと思いですよね。
たかまつ:はい。それ以外でも会社員をやることは、とても学びが多いですね。
松村:実際に副業で会社を経営していて、どういう人が副業に向いていると感じますか?
たかまつ:本業で成果を上げている人ですね。私もそうなんですけど、副業をしている人はまだ珍しくて、会社で肩身が狭い思いをしてしまう人もいるんじゃないかなと。だから、堂々と副業をするには、本業で成果を上げるしかないんです。
とにかく本業で、他の人よりもがんばっている姿勢を見せる。その結果、副業をやっている人は優秀だと思われて、副業が変な文脈で広がらずに済みます。
松村:本当にそうですよね。僕たちも、多くの副業スタッフの方を企業様に紹介してきましたが、副業で活躍できる人は、やはり本業でも評価が高い人なんですよね
松村:今後、副業の働き方はどのように変化していくと思いますか?
相川:もちろんポジティブな面も多いですが、副業やリモートワークがバズワード的に、“かっこいいからやる”という人が増えるのは危ないと思います。
「自分がやりたいこと」や「将来どうなりたいか」という自分の中でのキャリアビジョンを達成するために、選択肢のひとつとして副業があると思います。将来的には、自分の働き方とかライフスタイルの一つとして、副業が当たり前に考えられるようになる世界観ができるといいですね。
ただ、副業はあくまでも選択肢のひとつ。私の場合はリクルートでビジネススキルを身につけるのと、今このタイミングで株式会社笑下村塾を大きくするっていうのが同時で必要だと思ったから副業を選びました。だから、副業が全てのシーンでベストな選択肢ではないですし、なんとなく流行ってるから副業を始めたり、お金を稼ぎたいから副業するのは違うかなと。
松村:そうですね。シューマツワーカーでも、「なぜ副業をしたいのか」のWHYの部分を聞くようにしています。WHYに合わせた副業があると思いますし、WHYによっては副業を進めない場合もあったりします。
たかまつ:そうですね。中途半端な気持ちで副業を始めたら、上手くワークせず、むしろ本業にも悪影響を与える可能性もゼロではないと思います。なぜ、副業するのかをちゃんと考えたうえで、覚悟を持って副業という選択肢を選んでほしいですね。
松村:笑下村塾さんのスタッフには、副業スタッフの方も多いですよね。副業で採用するという選択肢を選んだ理由はなんでしょうか?
相川:わたしたちは、ベンチャーキャピタルからの出資は受けず、最低限の銀行から融資と、自己資金やクラウドファンディングで会社を運用しています。だから、会社を立ち上げたときの資本は多くはありませんでした。
人件費に多くの予算を割けられないけれど、様々な職種の方に仕事を頼みたいと思ったときに、副業スタッフという選択肢がいいなと思いました。なので、ウェブデザイナーの方はシューマツワーカーさんから紹介いただいた副業スタッフです。
シューマツワーカーさん以外にも、副業の方はたくさん採用しています。例えば弊社の、全国各地で合わせて50人くらいおりますクラウド営業部では、ほとんどの人が副業ですね。
松村:50人はすごいですね! クラウド営業部ではどのような業務をお願いしているのですか?
たかまつ:案件をとってきたら、売り上げの2割をお渡ししますという条件で働いていただいています。部署名の通り、対面ではなくリモート作業がメインなので、副業でもコミットしやすいんです。副業ならば弊社のようなベンチャー企業でもスキルの高い方々が集まってくれるので、リソース採用の選択肢としてはとても重宝しています。
たかまつ:本当に優秀な人も多いですね!ただやっぱり、マネジメントでは難しい面も多いですね。すごいスキルのある方だけど、わたしたちがうまく活用できずに去ってしまった、ということもありました。
松村:副業に向いている職種や業務内容や、マネジメントのコツはありますよね。
シューマツワーカーでは、副業を紹介するなかで、どういう業務内容なら副業スタッフ向いているのかというのも蓄積しています。そういったノウハウを企業向けに発信して、新しい働き方の定着を目指したいと思っていて。
いま、副業スタッフを受け入れている企業はベンチャーやIT企業がメインですが、働き方改革の流れにより少しずつ大手企業や非IT企業でも受け入れ体制ができているなという印象です。
たかまつ:へえ、それは意外ですね。頼もしいです。
松村:企業にとっても個人にとっても、“副業”がより良いものになるように、僕らとしても尽力していきたいと思います!