北海道の競走馬専門商社・メーカーにて、副業人材が“業務効率化”に貢献!

北海道日高地方で、競走馬向け飼料の仕入れ・加工・販売を行う株式会社ホクチク様。今回のインタビューでは、営業部リーダーの松谷様に、幅広い業務をカバーする中での「業務改善」の実現に向けたリソース不足、外部メンバーの受け入れと、外部人材だからこその知見・スキルを活かした実践的な「業務効率化」について伺いました!

会社名株式会社ホクチク
事業内容競走馬用飼料・資材の販売
業界・業種専門商社・メーカー
従業員数40名程度
本社北海道浦河郡
業務委託の職種プロジェクトマネージャー
インタビュイー営業部リーダー 松谷陽介(まつやようすけ)様

“アスリート”である競走馬のため、専門的な知見を蓄える老舗

ー まずは、御社の事業について教えてください。

競走馬への飼料を提供しています。昭和43年設立で、北海道の日高地方の中ではいちばんの老舗になると思います。国内外のメーカーから仕入れを行い、競走馬を育てるための飼料として販売します。

馬の飼料の中でも「競走馬向け」というのは、人間で例えるならば「アスリート向け」の食材を用意しているようなイメージです。同じ馬なので、馬に向けた飼料であれば競走馬も食べることはできますが、競走馬は「走る」ことを仕事にしているプロフェッショナル。食事(飼料)についても厳しく管理し、体を作るために食べ方や必要な栄養素を提供できるような食材(原材料)を選びます。

北海道は、全国の競走馬の97~98%を生産しています。競走馬は、母馬もアスリートを産む馬であり、赤ちゃん馬も、当然アスリートになるための馬・・・という状況があるわけです。健やかに育てていくためには、ただの飼料ではなく、将来のためにも、産まれたときからしっかりとした食が重要です。

当社は、そのようなアスリートになる馬のためのエリート教育を見据えた飼料を、しっかりと見極めて仕入れます。飼料の原料は、牧草や穀類(えん麦など)で、これらの生産地は主に北米です。飼料メーカーから仕入れる場合もありますし、当社は工場も併設しているため、原材料を加工して販売する場合もあります。

営業部リーダーとして幅広い業務をカバーし、リソース不足が課題に

ー 松谷様の業務範囲や役割についても教えていただけますか?

私は、実は様々な業務をカバーしています。肩書としては営業部リーダーとして、競走馬を育てる牧場さんに向けて、飼料を販売する営業活動を統括しています。ですがそれだけではなく、社内業務の調整やマネジメント、新製品の企画設計なども行っています。

また、もともと私自身が、動物とエサと健康についての学術研究をしていた経歴があるため、牧場さんに向けて、どのようにエサを与えていくべきなのか、研究を元にしたコンサルティングやアドバイザリーのようなこともしています。

ー かなり幅広い業務範囲ですね。

はい、社内の幅広い領域に関わり、業務を見ていますので、「この領域はこうしていくと効率化できる」「成果を上げるにはここが必要だ」など、改善点がたくさん見えてくる立場にいると思っています。

ですが、課題として抱えていたのがリソース不足です。改善点がたくさん見えてくるのに、それを実行するためのリソースが足りない。一人で抱えられる業務量には限界がありますから、どうにかして改善に向けて動き出したいと考えていました。

そこで考えたのが、アウトソースできる業務を外部パートナーに任せるという方法でした。社員にしかできない業務もありますが、そうでない業務もあるはずだと考えました。

求めていたのは、提案して動いてくれる“外部パートナー”

ー そこでシューマツワーカーにお声がけいただいたのですね。

以前から、同じクラウドワークス傘下のビズアシ(現:クラウドワークスエージェント)経由で、デザイナーさんと契約していたんです。というのも、私が商品パンフレットや広告の制作まで担当していたのですが、プロのデザイナーに依頼したいと思ったからです。依頼し始めてからもう3年くらいになりますが、とても良くて、現在のホームページに改修した際にもその方にお願いしました。

シューマツワーカーのことを知ったのは、同じクラウドワークスグループということで、ビズアシの担当者の方の紹介でした。一般の業務委託では、「こちらがお願いした業務をやってもらう」という形になりますが、もっと踏み込んで、私たちが抱えている課題を理解し、自ら提案して動いてくれるような“外部パートナー”を依頼できないかと思っていたときに、シューマツワーカーを紹介してもらったんです。

実際にシューマツワーカーに話を聞いたのは、昨夏ごろです。

担当者にリクエストしたのは、“準社員”のように動いてくれる業務整理ができるアシスタントさん。煩雑になってしまっている営業部の業務をまとめていき、現状を見える化することで、改善に繋げていきたかったんです。その一歩目を助けてくれるメンバーに入ってほしいと思いました。

ー 実際に人材を紹介されましたか?

はい。正直なところなかなか難しいかと考えていたんですが、案の定うまく伝わらず、一度目は「業務ができる人」を提案されてしまいました。これは、私のイメージとは異なります。本当に必要だったのは、営業部における受発注の流れを理解してくれる人。業務ができる人ではなくて、業務が理解できてまとめられる人を求めていましたから。そしてツールが使える人。システムなどをしっかりと活用し、業務整理から業務効率化・改善まで提案してくれる人が、私のイメージでした

シューマツワーカーの担当者ともう一度話し合い、そういう思いや課題をすり合わせると、「それならば、プロジェクトマネジメントができる方が合うかもしれないので、もう一度探させてください」と言ってくれたんです。なるほどと思いました。

シューマツワーカー担当者の認識が合い、適切な人材がジョイン

ー それからどうなりましたか?

次に紹介していただいた方が、私のイメージしていたスキルや経験を持っている方で、すぐに決まりました! 9月にシューマツワーカーに初めて相談して、10月には副業メンバーが決まり、稼働がスタートしました。

ー 副業メンバーのどのようなところを評価されたでしょうか?

もともとSE(システムエンジニア)のキャリアがあり、プロジェクトマネジメント経験も豊富な方でした。ロジカルな考え方やものをまとめ上げることが得意だということがわかり、任せられると思いました。

システムやツールにも強く、煩雑な業務をヒアリングして業務フロー図としてまとめられるということで、ぴったりです。営業部での経験がないと、営業部の業務における「受発注」のイメージがつかみづらいかとも思っていましたが、概念や全体像を理解できるレベルのビジネス経験もありました。

現場へのヒアリングをもとに業務フローを見える化

ー 副業メンバーの具体的な業務を教えていただけますか?

現場で行われている業務を一つずつヒアリングして、副業メンバーがまとめ、そのまとめたものをマネジメントとともに改善点を洗い出し、現場の業務フローに落とし込む、というのが最初にやってもらった業務です。

営業部の受発注の業務は、数多くの取引先ごとに異なるフローがあるなど、煩雑になっていました。煩雑で手がかかるため、現場ではリソース不足に陥りやすい構造になっていましたし、あまりに複雑でマニュアル化も難しかったんです。

結果的に、管理サイドと現場サイドをつなぐ役割を、副業メンバーには果たしてもらいましたね。業務フローをしっかりと見える化してから、ファクトベースで議論できたのもよかったです。

ミーティングごとの成果もまとめてレポートしてくれるので、副業メンバーが入った1回の会議で、社内のリソースを数時間分削減できたと思います。

業務効率化プロセスで、課題だった「属人化」も脱却!

ー 副業メンバーが入ったことでの、いちばんの成果は何でしょうか?

これまで一人の社員にかかってしまっていた業務負荷が、「脱属人化」「マニュアル化」できたことで、チームで対応できるようになったことです。

これまで対応してくれていた社員も、実際には、前々から、業務効率化・業務改善をしていきたいという思いを持っていたようなんです。でも手を動かして目の前の仕事を進めていかなければ、会社として困ってしまう。だから手をつけられないでいたところに、副業メンバーが入ってくれ、どんどん整理してくれて、業務改善を実現できました。

ー この業務改善のプロセスで、気づきや発見はありましたか。

驚いたことは、一人の社員が対応している業務に関する、社員の頭の中のマニュアルは想像以上に細かいということです。マネジメントする立場から見えなかったことも、業務フローを「見える化」したことで、明らかになりました。

「それは属人化するなぁ」「ここまで細かいと、人に教えられるレベルじゃないなぁ」と思いましたね。

でも、1から10までの手順があるとしても、マネジメントレベルから見れば、実は要点は1と3と6で、その他の手順は個別の取引先に向けた例外対応であったり、実は省けるものであったりもするんですよね。でも、それを現場では判断しづらいです。だからこそ、外部パートナーに整理してもらい、マネジメントが見ることで判断して、改善することができます。そのことの重要性にも、あらためて気づきました。

現在は、その社員には営業を任せ、マニュアルを見ながら別のパート社員に引継ぎをしています。副業メンバーにはマニュアル作成をいったん完了してもらったため、マニュアルを更新するためのマニュアルをつくってもらいました。

事業戦略の壁打ち相手を募集し、新たな副業メンバーがジョイン

ー 現在は新しい副業メンバーも入っていますね。

募集の経緯としては、マーケティング領域のプロフェッショナルに入ってもらいたかったんです。今後5~10年後の目標に対しての事業計画を立てているところでした。

そういったスキルのある人材はなかなかいませんし、専門のコンサルティングを受けるとなると、コストがかかりすぎてしまいます。しっかりと事業を理解してもらいつつも、カジュアルに相談や壁打ちができる外部パートナーがほしいと思ったんです。

シューマツワーカーの担当者に相談して、すぐにマッチした人材を紹介してもらうことができました。月に10時間程度の壁打ちをお願いするような契約です。今、すでにスタートしていて、数週間経過しています。

ー どういったところを評価されていますか。

新たな事業立ち上げが得意な方なんです。また、年齢も近く、やりやすいと感じています。こちらの課題をすぐに理解してくれますし、「やっぱりそうか」と納得できるときもあるし、「そんな視点もあるのか!」と発見をくれることもあります。

また、戦術をかためるためには戦略を立てることが必要ですが、そのためにはファクトベースで現状を分析する必要があります。だから、一つの意思決定にもファクトやエビデンスを求めるんですよね。副業メンバーと話していると、ここのファクトはまだ不明なところがあるなど、どんどん明確になります。

広い視野を持ち込んでくれる“副業人材”の活用は、メリット大!

ー 副業人材を活用するメリットは何でしょうか?

自社の社員にはないスキルのある方が来てくれる、というのがまずはありがたいことです。

もちろん、自社には自社で必要なスキルを持っている人材がいるわけですが、SEや業務フロー整理のスキルを持っている人材なんて、地方にはほとんどいないんですよね。かなり特化した専門性です。IT人材と言い換えてもいいかもしれません。

逆にそういうスキルを持ち、ロジカルに素早く業務を整理できる力は、重要ではあるけれども、地方ではそれだけでやっていけるわけではないんですよね。やはり売上に直結するスキルが重要になります。また、そういったスキルを教育することも、難しいです。

また、当社の営業部の大半は新卒から入社していて、他の会社を知らないというケースが多いんです。そういう意味でも、広い視野でいろんな考えをくれる人材というのは貴重だと感じています。

副業人材の活用は、ピンポイントでその専門性を活かして、地方の企業にも力を貸してくれる、メリットの大きな仕組みだと思います。

ー シューマツワーカーで良かった点はありますか?

対応が丁寧で、安心して依頼できました。シューマツワーカー以外ではお願いしたことがなくて、比較対象がないのですが、良い方を紹介してもらえ、本当に良かったと思っています!

ー ありがとうございました!

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