採用難の時代。副業メンバーの活躍が、組織の新しい可能性に|株式会社リザーブリンク

「世の中のリソースとタイミングを合わせる」をプロダクトミッションに、汎用型の予約管理システムを開発・提供する株式会社リザーブリンク様。前身企業(有限会社ビットリンク様)は静岡県を拠点にスタートし、「当社は上場をめざしません!」と宣言したこともある、スタートアップの中では異色の歴史を持つ企業です。

人と人との繋がりや「約束」を大切にするフィロソフィー、メンバーの才能や可能性を伸ばす組織風土など、外部から見ると、ある種の“家族的”なあたたかさを感じる社風を持つリザーブリンク様ですが、意外にも多くの業務委託・副業メンバーが活躍している企業でもあるのです。

今回は、株式会社リザーブリンク人事・総務担当 石塚佐和子様、カスタマーサクセスチーム 小浜早貴様にお話を伺いました。(本文中では敬称略)

採用活動における課題の変遷と、現在地

ーーまずは、会社や事業について教えてください。

石塚)リザーブリンクは2010年設立、前身の会社から通算し15年以上予約システムを提供し続けている会社です。

小浜)主軸事業としては、汎用型の予約管理システム「ChoiceRESERVE」を提供しています。一般にイメージされるようなレストラン等の予約ではなく、銀行の窓口の予約、社内の健康診断の予約など、さまざまな形式の“予約”を管理できるシステムを提供しています。有料アカウントだけで4,000件を超える導入実績があります。

ーーどのような組織体制でやっておられるのでしょうか。

石塚)従業員数は33名です。その他に、シューマツワーカーからは副業メンバーを4名アサインいただいていて、他にも合わせて30名くらいの業種問わず外部パートナーの方がおられます。

ーーリザーブリンク様の設立10周年を記念した創業者インタビューを拝読しましたが、非常に人を大切にされている会社だと感じました。そうした組織風土の中で、副業メンバーを採用するきっかけはなんだったのでしょうか。

石塚)採用に課題を抱えていたことです。特にエンジニア・クリエイティブ系は難しく、思うように進んでいない状態が続いていました。どんな企業規模の方も苦労されていると思いますが、私たちも非常に苦労してきました。

小さな会社なので資金力で候補者を魅了することはできません。メンバークラスの場合、カルチャーの魅力で面談からご入社に至るケースは多いのですが、ハイレベル人材とは面談の機会も多く設けることができないでいる状況でした。

解決方法は様々ありますが、模索する中で、リザーブリンクという世界の輪をもっと広げるには、雇用形態にこだわらないことなのかも? という仮説を立て、「副業メンバー」というのは解決のひとつになるのではと、お問合せさせていただきました。

ーー採用の課題はいつからお持ちでしたか?

採用活動が難しいというのは設立当初からずっとです。ただ会社のフェーズごとに、その難しさは変わってきました。

現在の課題は、リーダークラスや経験者など、ハイクラス人材の採用です。

ハイクラス人材はカルチャーだけでは惹きつけることが難しい。こういった方々は、事業のおもしろさ、事業規模、将来性、収入などさまざまな側面を加味して判断されます。そんな中で、最終面談まで来てくださる方にも「最後に選ばれない」ということもあったり、逆に私たちが「最後に選べない」ということもありました。

ハイクラス人材を正社員として迎える難しさに直面しています。

副業メンバーとの契約が他の選択肢より良かった部分

ーーそれは、エンジニアもビジネスサイドも同じように感じますか。

石塚)はい、職種問わず感じています。

私たちの考え方として、会社が成し遂げたいことや、なりたい姿が、この数年で拡張していっている。それを「採用人数」に直結させることはあまりしません。

「課題はなにか」にまず向き合い、「何をすべきか」を導き出し、「どうやっていくのか」を検討する。「どうやっていくのか」の中で人的リソースについても考えます。そこにはさらに選択肢があると考えていて、採用をするのが良いのか、今いる従業員の中からアサインするのか、外部リソースをお願いするのか、そこもフラットに検討します。

ーーやり方ありきではないんですね。

石塚)理想の方を雇用するのに難しさを感じているので、選択肢を広げていっている面もあります。

ーー選択肢はどういったものがあるんですか。

石塚)シューマツワーカーに出会うまでは、個人の業務委託の方や、企業のコンサルティングなど。ただそういった契約は「単位が大きくなる・当たり前ですが融通が効きづらい」という難点があり、容易に導入はしにくいと感じていました。単位というのは、金額や契約期間、稼働時間、依頼内容などです。

副業メンバーをアサインしていただくようになり、この辺りの難点は解消しました。シューマツワーカーではフレキシブルな契約形態も可能なことと、単位が小さくても依頼可能なことが他の選択肢よりも良い点なんです。

ーーシューマツワーカーを知ったきっかけは何でしたか?

石塚)採用コンサルティングに入っていただいている企業からの紹介でした。雇用形態にこだわらないといっても、そこにも実は課題があり、個人の方との直接の契約の難しさを感じていました。その中でシューマツワーカーの仕組みであれば、企業を通しての関係になる点で課題が解決されるのではという期待がありました。

副業メンバーとして紹介してもらう方も、シューマツワーカーのフィルターがかかっており、安心できます。

新しい部署の立ち上げ経験者を副業メンバーとして迎えて

ーーリザーブリンク様ではエンジニアの副業メンバーが多く活躍していますが、今年から新しくカスタマーサクセスチームの立ち上げで副業メンバーが働いています。どのような状況か、教えていただけますか。

小浜)もともと私はセールス出身で、サポートやサクセスの知識が皆無の状態でカスタマーサクセスチームに入り、リーダーに就任しました。本やセミナーで知識を吸収したものの、実際の業務設計においては、教科書的な知識では難しい判断があります。

例えば、「ヘルススコアの設計」。やるといいとは書かれているものの、リザーブリンクの今のチームや事業の状況で本当にやるべきなのか、やるとしたらいつ、どの程度のものをやるべきなのか、そういった判断は、状況に応じて判断していくしかありませんが、経験がない中では非常に難しい。社内にも知見のあるメンバーがおらず、私の上にいて導いてくれる人が欲しいと思ったんです。

カスタマーサポートやカスタマーサクセスの充実をはかっていこうという会社の方針もあり、日々のお客様対応にも追われる状況で、最初に考えたのは、カスタマーサクセスの立ち上げ経験のある、マネージャー人材の正社員採用でした。

ーー採用活動はいかがでしたか。

人事の石塚に相談し、動いてもらいました。お会いする中で具体的なアドバイスをいただけることもありましたが、最終的にはマッチしませんでした。

具体的には、当社が求めていたスキルや経験をお持ちでなかったケース、カルチャーが合わなかったケース、とても良い方だったけれど他社をお選びになったケースがありました。

ーー正社員採用で苦戦される中、人事の石塚様から副業メンバーについて提案があった際には、どのように感じましたか。

小浜)既にエンジニアチームで、副業人材の活躍という実績があったのは大きかったです。

また、「合わなければ短期間でやめる判断もできるよ」と石塚からアドバイスされたことも、背中を押されました。正社員採用は非常に慎重になります。でも副業メンバーとの契約は、もっとフレキシブルな形で双方がマッチするかどうか見極めていくことが可能ですよね。

副業メンバーが入ったことによる効果

ーーエンジニアチームでの実績というのは、どういったところが参考になったのでしょうか。

小浜)エンジニアチームにも様々な働き方、様々な職務の副業メンバーが入っているんですが、私が参考になったのはアドバイザーとして働いている副業メンバーの動き方です。エンジニアの中で一名、実際に手を動かす職務ではなくて、全体の設計などにアドバイスをしてくれる立ち位置で副業メンバーとなっている方がおられるんです。その方がまさにカスタマーサクセスチームで求めているハイスキル人材のモデルケースだなと。

石塚)私の方では、エンジニアチームマネージャーから、副業メンバーからすごく良い影響を受けているという話を聞いていました。アドバイザーとして関わるワーカーさんの働き方、成果も、認識していました。

一方で、小浜が困っている、というのもわかっていました。一緒に採用活動をする中で何が課題なのかがはっきりしてきており、「経験のある方が来てくれて現状を整理してくれること」という理想地点がはっきり見えました。その時に、仲松さんが探してくれるんじゃないかなぁと思ったのが、小浜に副業メンバーと働いてみることを提案してみた背景でした。

ーー具体的には、副業メンバーはどのようなことをしていますか。

小浜)もともと「パーソナルトレーナーとしてお願いします!」とお伝えしていまして。私のカスタマーサクセスとしてのスキルの向上、マネジメントやリーダーとしてのあるべきを教えていただいたり。

壁打ち相手のような、コンサルのような存在です。今は毎週2時間程度もらって、課題感を共有してアドバイスを得ている状況です。

ーー実際に効果はありましたか。

小浜)自分が抱えていたモヤッとしたところを、アドバイスや後押しをいただくことによって自信を持って進められるようになりました。知見のないままイメージで進めていた部分も、経験者の知見を得て判断できるようになりました。

それから、将来的には何が必要になるかの整理や、現状で必要なものの優先度づけなども大変助かっています。一人では右往左往して判断できなかった部分です。

ーー業務について、想定とのギャップはありましたか?

小浜)良いギャップしかないです。短時間ではどれくらい理解してもらえるんだろうと初めは不安でしたが、当社の状況に興味を持って取り組んでもらえますし、コミュニケーションもよくとってくださるので、すごく信頼できています。会社の課題感や内部の状況を予想以上に理解してもらえていると感じます。

実は、業務範囲を広げる相談もしています。
もともとは壁打ち相手という業務内容でお願いしていましたが、「こんなこともできますよ」というご提案をいただいて。具体的にはチームの業務分析と、正社員のカスタマーサクセスメンバーへの研修です。私一人ではやれなかったことなので、ぜひお願いしたいと思っています。

リザーブリンクの輪を広げていくという考え方へのシフト

ーーシューマツワーカーが間に入って良かったことはありますか。

石塚)直接的には言いづらいことや認識のずれなどを、間にシューマツワーカーが入ってフィードバックしてもらうことによって、表面化する前にフォローしてもらえるというのは良い点だと思います。

ーー組織戦略において副業人材の活用が選択肢に入ったことで広がったことはありますか。

石塚)期待としては、あわよくば転職してほしいという気持ちはあるのですが、「人員を囲い込む」みたいな時代でもないのかなと思うようになりました。

広い意味でリザーブリンクという輪の中に入る方が増えてほしい、お互いに良いものを得て、やりたいことを実現できる、そういう関係性でいるには直接雇用でなくても実現できるというのは、実際やってみて大きな気づきでした。結果としてもっと深く関わりたい=正社員になりたいと思っていただけたらラッキーだけれど、コアな部分で長く関わっていただくだけでも、理想のリザーブリンクという世界は作れるのかもしれないと考えはじめています。。

こういう考え方にシフトできたのは、副業メンバーの方たちの働き方と出会ったことが大きいです。それぞれ本当にきちんとワークされていて、優秀な方ってこういう人たちなんだなという実感も持ちました。副業だからといって決して手を抜いていないし、時間の限られる中で生産性高く、成果を上げていかれるんですよね。

小浜)私も、ここまでしっかりと関係性を築いて一緒に取り組めるとは思っていなかったので、経験のある方と一緒に同じ課題に向かってやっていくことができれば、課題の解決を速くできるとか、前に進めることができるといったことがわかり、形へのこだわりはなくてもいいんだと、大きな気づきになりました。

ーー今後のシューマツワーカーに期待することはありますか。

石塚)カスタマーサクセスの担当者からの連絡を頻繁にいただけることは非常にありがたくて。通常の求人だと募集要項を固めて出さないといけないわけですがシューマツワーカーの場合はニーズがまだ固まりきっていない段階で壁打ちしてくれ、そこから募集要件をまとめ上げるところまで伴走してくれる。そこが非常に良いんです。副業が一般化してサービスが成熟するにつれ、この部分が手薄になったら悲しいなという気持ちがあって。ずっと続いていってくれることを期待しています!

小浜)シューマツワーカーはコミュニケーションのとり方が心地よいと感じています。副業メンバーが自走できる自由さは確保しつつも、企業対シューマツワーカーの面談、企業・シューマツワーカー・副業メンバーの三者での面談など、抑えるところはしっかりと抑えられている安心感もあります。今後もよろしくお願いします!

ーー今日はありがとうございました。

株式会社リザーブリンク様が採用活動において向き合ってこられた課題や、ハイスキル人材採用ならではの悩み、そして現在の副業メンバーの活躍の様子など、幅広くお話を伺うことができました。

シューマツワーカーでは、約 38,000人(2022年9月現在)の豊富な副業人材データベースから、企業様のご希望に沿った人材をご紹介するだけでなく、副業メンバーとして働き始めたワーカー様と企業様に伴走したサポートをご提供しています。

リザーブリンク様のお話をヒントに、

✔️本業で活躍しているレベルの優秀なハイレベル人材にアクセスしたい
✔️人材要件をまだ定義できておらず、壁打ちからしてほしい
✔️副業ワーカーとの間にトラブルがあっても安心な仕組みを利用したい

という企業様は、ぜひお問合せ、ご相談くださいませ(ご相談は無料です)。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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