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2004年に設立し、まもなく20周年を迎える有限会社フリークエンシー様。受託Web開発をメインに事業を続けてこられました。
当初は受託した開発を、全て社内の人員でやりきる”内製”にこだわりを持っていましたが、5年前に転機があり、副業人材(エンジニア)の活用を開始。すると業績も伸び始め、現在は開発も実績も安定するように。今回は代表取締役 青木幸司様にお話を伺いました!
Contents
ーーフリークエンシー様は2004年の設立ということで、来年で20周年を迎えられるのですよね。
私たちはWebの受託開発を事業としている会社なんですが、もともとは私がフリーランスでやっていた事業だったんです。そこから法人にしたのが2004年。当初は「内製」にこだわってWeb受託開発を行いました。5年くらい前までは、社内で全部作って納品することを大切にしてきたんです。ところが、5年前に転機を迎えました。
メンバーも10名くらいに増えていたのですが、どうにも「うまくいかない」状態だったんです。そこで事業の進め方と組織をいずれも整理して、人数も減らし、今のような状態になりました。今は、東京と沖縄にオフィスがあるんです。東京に2名、沖縄に2名。そこに非常勤の方が何名かチームに加わっていただく、という形です。
その5年前から、全て内製でというこだわりをやめ、外部のパートナー企業と連携したり、シューマツワーカーのような会社を介して業務委託メンバーに入ってもらう形にもなりました。そのタイミングから、業績も伸び始めました。
ーー20年間の中には、そういうタイミングや変遷もおありだったのですね。
そうですね。でも実は、今の4名のメンバーというのは、会社立ち上げ当初からいた古参のメンバーなんです。この形に落ち着いてしまいましたね。
ーー外部のパートナーや業務委託メンバーはどれくらいいるんですか。
東京と沖縄では結構違うんです。沖縄の方では、フルタイムのエンジニアの方が多くて。
一方、東京の方では今、3つくらい案件が動いているんですが、関わってくれているエンジニアはみんな副業メンバーです。私とご一緒しているプロジェクトは2つのプロジェクトチームに分かれていて、それぞれ5〜10名のエンジニアが関わってくれています。
ーー沖縄のフルタイムのエンジニアさんたちも、業務委託の方ですか。
そうです。東京と沖縄でチームの作りが違うのは、そんなに意味があるわけではないんですけれど、東京で副業人材を活用し始めたらうまくいって、それで東京では副業人材の活用が増えていった、という経緯です。
ーー副業人材の活用が良さそうだと実感を持たれたのは、どういうタイミングでしたか?
最初の1年くらいは試行錯誤していました。この部分はいいな、こういう部分はどうしても難しいんだな、という学びの期間があって。それでも、最初からメリットは感じていました。
ーー試行錯誤というのは、どういったことがあったのでしょうか。
大変だったのは、副業メンバーって、フルタイムや固定された時間帯で働く方とは、明らかに異なる働き方ですよね。極端な例で行けば、平日は働けない方もいますし、平日でも夜遅くにしか働けない方もいます。海外の方もいました。その場合には時差があったり。
契約の中で週20時間、週40時間・・・といった目安はあるわけですが、あくまで目安であって、副業メンバーの方にとっては、やはり本業が忙しい時には本業を優先せざるを得ない。もちろん私たちとしても、本業あっての働きですから、本業は大切にしてくださいとお伝えしていますし。
その辺りのコントロールは、最初、大変でした。
受託を事業として行っている企業は同じだと思うんですが、仕事の忙しさには波があって。まず、仕事に波があります。受注してから納品するまででも、最初の設計のところはエンジニアにお願いすることはないけれども、その代わりに開発の段階になればかなり忙しく働いていただくことになります。開発し終わってから、テスト期間に入ると、品質が悪ければエンジニアさんにお願いすることはたくさんありますし、逆に品質が良すぎたらお願いすることはなくなってしまいます。これなどは発注側でコントロールできない部分です。納品直後に不具合などがあった場合には、なるべく早く直したいと思ってしまいますし。
そうした仕事の波と、副業エンジニアの仕事のペースや、お願いすることができるようにどうすれば良いか。このコントロールで悩みました。今でも、課題に感じることは多々あります。
ーーどうやって解消して来られたのでしょうか?
これは単純ではありますが、スケジュールについて、この日が納品だから、この後1週間くらいはなるべく連絡が取れるようにしてほしい、可能であれば稼働時間を確保してほしい、と、なるべく早く伝えることを心がけています。もちろん、対応できる/できないはその都度あるんですが、可能な範囲でお願いして。
それと、稼働できる状態のエンジニアさんを、多少、多すぎるくらいに厚めに集めておくということもしておきます。
ーーなるほど、逆算してスケジュールを確保すること、人材を多めに確保すること、ですね。でも、人材を多めに確保しておくというのは、コスト面等で、多少、デメリットもありそうな気がするのですが。
そうですね。その面の工夫としては、いくつか同時に案件を抱えているので、そこで融通が効くようにしています。
ーー具体的には、どうされるのですか?
プロジェクト同士で、求めるスキルセットを揃えておきます。そうすれば同時に進めるプロジェクト同士で、こちらでエンジニアの手が空いてしまったら、こちらのプロジェクトに入ってもらう、ということが可能になります。もちろん、事前に別のプロジェクトを担当してもらうこともあることは、お伝えしておきます。
ーースキルセットを揃えるというのは、どうやってするのですか?
弊社でお願いするエンジニアさんは、フロントエンドのエンジニアが多いのですが、弊社で何かを作る時には、フロントエンドのアーキテクトは必ずこれを使う、といったものを決めておくんです。そうすれば、プロジェクトの基盤のところが似てくるので、エンジニアさんの融通が効くようになります。基本的には現在は、Reactをメインにしています。
ーー開発のプロセスについて詳しく教えていただけますか。
ご依頼があった場合は、要件定義と設計は、私たち社内のメンバーが行います。エンジニアに渡す時には設計書または起票されたイシューがある状態で、なるべく迷わないでいい状態にすることを心がけています。
ーー顧客からのご依頼は、どのようなものが多いですか。
「こういうことがやりたいんだけど」というご相談が多いです。それを受けて、「ではこういう形はどうですか」「こんなこともやれますよ」と私たちの方からご提案していきます。
そしてどういうものを作っていくかがかたまり、実際に作っていきましょうとなった段階で、エンジニアさんに渡していきます。もちろん、技術的に可能かどうかということがわからないような問題については、その段階でエンジニアに相談することもあります。
ーー設計書を作成されて、イシューまで分解して、そこからのタスクの渡し方は?
どのイシューをどのエンジニアさんにアサインするかというところまで、私たちでハンドリングすることが多いです。でもお付き合いの長い方だと、むしろ大きめのイシューをお渡しして、その方の下にメンバーをつけてチーム体制にして、進めていただいている方もいます。
ーー決まったツールやプロセスはあるのでしょうか。
イシューの起票もソース管理も、弊社ではGitLaboを使っています。コミュニケーションはSlackで。「これ起票したのでお願いします」といったコミュニケーションを、随時しながら進めていきます。
ーー副業メンバーとうまくやっていくコツはありますでしょうか?
心がけているのは、作業をお渡しするときに渡す「設計書」をしっかり書くこと。「ここどうなんだろう?」と聞かれないようにと言いますか、聞いてもらってももちろんいいんですが、意識としては「これを読めば進められる」という状態のものをお渡しすることです。
一方で、雑に投げて、ディスカッションしたい、というケースもあります。ですが、基本的にはお渡ししたもので進められるように、ということは心がけています。その分、エンジニアさんの不安ややりとりの往復が減って、スピード速く進められますから。
ーー副業人材を活用するメリットを、あらためて教えていただけるでしょうか。
まずは、決まった開発をしていくという部分について、副業人材の能力が高いことです。開発の進捗に関していえば、非常に効率よく、前進させることができるというのが第一印象でした。
あとは、フルタイムではなくて、月間60時間とか、80時間といった時間単位でお願いできることも、逆にメリットだと感じています。そうすることで、私たち側の作業時間もしっかり取れますから、しっかりと設計してから渡す、ということができるようになりました。フルタイムになると、絶えず仕事を渡し続けなくてはならないという難しさがあります。
それから受託開発では、お客様側で、依頼に間が空いてしまうことも多いんです。そうすると、副業人材の時間契約の方がコントロールしやすい。そういうメリットもあります。
ーー副業人材の能力の高さについてですが、これは、最初から感じておられたことですか?
正直なところ、最初の一年くらいは「当たり外れが多い」という気がしていました。でも残ってくださっている方はみんな能力の高い方です。
それに、能力というよりも、マッチングの面もあります。最近は、私たちとの相性が良い方や、進め方が合う方が多くなってきました。・・・これはシューマツワーカーさんの方で、学習してくださったのかな、と思っています。もうここ1〜2年は、シューマツワーカーから紹介される人で、当社に合わない方はあんまりいないんですよね。すごいなと思っています。
ーー来年で20周年となられるフリークエンシー様。長く事業を続けてこられた秘訣はありますでしょうか?
いろんなラッキーに助けられた、と思っています。困ったときにお仕事をいただけたり、古くからのメンバーに助けられたり。
ーー仕事に助けられ、仲間に助けられ、ということなんですね。
沖縄に行っているメンバーの一人は、会社以前からの知り合いで、もう20年以上の付き合いなんですよね。もともと友だちなんです。東京で一緒にやっているメンバーは、30年来の友だち。
会社として「こんなふうになろう!」というのがあるわけではないんです。流れの中で、いろんなことが行き着くところに行き着いて、今に至ります。
ーー今後、副業人材の活用は続けていかれますか。
もちろんです! むしろ、副業メンバーがいないと困るくらい。チームや仕事を進める上で必要な存在として、副業人材に頼っていますし、これからも副業人材と一緒にやっていくつもりでいます。
ーーシューマツワーカーとは2019年からのお付き合いということですが、シューマツワーカーでよかったことはありますか。
いろんなエンジニアさんとお仕事ができたのが、まずはとてもありがたくて、良い経験ができたと感じていることです。それから、副業人材を活用する今のプロジェクトの進め方が、非常に良くて。この形が見つかったのはシューマツワーカーのおかげだと思っています。
何より、「こういう方いないですか」とシューマツワーカーに投げると、とてもレスポンスが早いんです。すぐに人材をご紹介いただけて、仕事も開始できる。それがとにかく早くて、それに何度も助けられました。
ーーありがとうございました!
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最後までお読みいただきありがとうございました。