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2019.08.30
2025.06.03
会社名 | エクネス株式会社 |
事業内容 | ロボットレター事業、フードロス事業 |
業界・業種 | IT・営業支援 |
創業 | 2018年3月 |
従業員数 | 約80名 |
所在地 | 福井県鯖江市 |
業務委託の職種 | エンジニア |
インタビュイー | イノベーティブソリューション部 部長 山崎 祐美 様 |
福井県に拠点をおくスタートアップ企業 エクネス様。
約900台のロボットが企業クライアントのかわりに手紙を代筆するレターテック事業「ロボットレター(https://robot-letter.com/)」やフードロス事業「ロスヘル(https://losshelp.jp/)などを展開しています。
エクネス様のお悩みは「エンジニア採用」の難しさ。
約80名の社員が福井県のオフィスに出社して働くエクネス様では、新規プロダクトの開発など対応できるシニアエンジニアの人材不足が課題でした。今回は、イノベーティブソリューション部 部長の山崎様に、シューマツワーカーを通してジョインしている、副業エンジニアとの開発の様子などをお伺いしました!
Contents
ー まずは、御社の事業について教えていただけますでしょうか。
山崎 一つはレターテック事業。これはロボットがお手紙を代筆するというサービスです。今、900台近くのロボットが工場で稼働していて、1日あたり7,000通~1万通ものお手紙を日々代筆しています。このロボットというのは、実際に文字を書く、ハードウェアとしてのロボットです。
ロボットによって代筆された手紙は企業の営業ツールとして活用されます。顧客企業は幅広いです。お客様として多いのは、M&A企業や不動産企業など、営業活動の活発な業種ですね。ロボットによって代筆された手紙の強みは、印刷された広告や手紙とは違い、実際に「書かれた」ものであることなんです。手書きで書かれた手紙は、印刷DMと違って圧倒的に開封率が違います。
他の事業としては、フードロス事業を展開しています。弊社の代表が、環境問題となっているフードロス問題を解決したいという思いで始めた事業ですが、規格外野菜のサブスク販売を行なっています。
食品ロス問題は、世界においても2番目の課題として認識されています。この事業は開始して3年で、毎月4,000から5,000程度の世帯に向けて、規格外野菜をお届けしています。
【エクネス様のサービス】
代筆サービスの「ロボットレター」: https://robot-letter.com/
野菜定期便の「ロスヘル」: https://losshelp.jp/
ー 山崎様の役割や、組織についても教えてください。
山崎 私は、イノベーティブソリューション部のマネージャーをしています。イノベーティブソリューション部には2つのチームがあります。一つはシステム開発チームで、サービスに関わるシステムの開発とインフラを担当しています。もう一つは業務推進チームで、レターテック事業で活用されているロボットなどの、機械関係の管理・開発・改善、さらには導入や増設などを担当しています。
全社では80名の従業員がいて、イノベーションソリューション部には14名のメンバーがいます。私自身は入社してから4年目になりますが、入社当初は30名程度の組織でした。私自身はもともと、営業事務として入社したんですが、新しいことにチャレンジすることを希望して、業務範囲を広げてきました。エクネスには、さまざまなことに挑戦できる環境があります!
ー 事業の中で課題だったことはありますか?
山崎 エンジニア不足です。ハードウェアが関わる事業なので、物理的な管理やアナログな作業や業務がたくさんあり、そういった作業や業務を効率化していくにはシステム化は欠かせません。
ですが、エンジニア不足により、そのシステム化を実現するための知見やリソースが社内に十分にないというのが大きな課題でした。社内で「こんなシステム化ができたら効率化が進むのでは」というアイデアが出る中で、実現できずにいました。
ー エンジニアの採用活動はされているんでしょうか?
山崎 はい。しかしいざエンジニア採用を始めても、「募集しても人が来ない」、そんな状況が続きました。地方企業にとって、エンジニアの正社員採用はハードルが高く、IT企業や都会の企業が競合になると競争力がなくて、なかなか採用できませんでした。
ー シューマツワーカーにお声がけいただいたのは、そのタイミングですか?
山崎 そうです! 正社員採用は難しいとわかりましたが、業務委託での契約や、フリーランスエンジニアの方なら来てくれるかもしれません。そこでまずは、フリーランスエンジニアの派遣サービスを利用し始めました。シューマツワーカーとはちがうサービスでした。でも、その会社のエンジニア人材の中で、私たちの求めていたレベルの方とはなかなか出会えなくて。別サービスを模索する中で、シューマツワーカーに出会いました。
ー 最初に募集されたのはどういった職種ですか?
山崎 画像解析のシステム開発の知見・スキルがあるエンジニアを募集したのが最初でした。画像検知システムを開発して、ロボットが書く手紙を「検品」するチームの業務効率化をはかりたいと考えたんです。人手による作業を切り出してシステム化していくという、難しい0→1のプロジェクトでした。
山崎 シューマツワーカーに相談すると、1週間以内に紹介してくれて、すぐに面談をすることになりました。社内でも誰もやったことがないことで、知見もない領域のことなので、どういったスキルが必要なのかを判断するのは難しかったですが、コミュニケーションなどしっかりととれる方をアサインしてもらえました。
実際に働いてみると、とてもまじめでおもしろい方で、やったことないことに一緒にチャレンジしてくれました。信頼をおいていましたが、弊社の事情により、半年くらいでプロジェクトをいったんストップすることになりました。ですが、その半年があったからこそ色んな気づきや課題が明確になり、今実際にそのシステムは社内エンジニアの手によってにはなっていますが、導入まであと一歩になっています。
ー 次に募集したのはどういう職種でしたか?
山崎 その後、フードロス事業のシステム開発のために、PHPを扱えるWebアプリ開発経験者を募集しました。実は、このプロジェクトは、社内では初めての大規模な開発でした。
具体的には、フードロス事業では、農家さんから規格外野菜を集め、登録している個人へサブスクリプションのサービスとしてお届けするというものなのですが、このサービスの顧客管理と決済のシステムを開発するというプロジェクトです。
こちらも、すぐに優秀なエンジニアを紹介していただけて。ところが実際にやり始めようとしたタイミングで、開発に必要な要件の定義が終わっていないことがわかったので、この方には、数ヶ月待っていただいて、再度、社内の状況が整ってからスタートしてもらいました。
ー 具体的な開発では、副業メンバーはどのような役割を果たしたでしょうか?
山崎 手を動かす部分では、副業メンバーにお願いしたのは「マイページ」の開発でした。エンドユーザーであるお客様が、直接ログインして見ることになる画面です。自分が注文した情報を見たり、変更をしたりする仕組みを持ちます。弊社メンバーだけで開発した場合に比べ、2倍のスピードでできました。
ー 副業メンバーが入って、良かったことはありましたか?
山崎 シニアレベルのエンジニアが入ってくれたことによって、開発プロセスが改善できました。今も継続的に稼働してもらっているのですが、とても助かっています!
例えば、社内メンバーだけのときには、いつまでにどういった設計が必要なのか、要件定義の必要があるかなど、明確でないままに進んでいた部分がありました。そういった開発プロセスの改善に向けても、コミュニケーションをしっかりとって、サポートしていただいています。
例えば、「今のフェーズでこういうものが必要ではないですか?」と教えてくれたり、社内からの情報共有がうまくいっていないときに、良い質問をして促してくれたり。副業メンバーに教えてもらえなければ、手戻りがかなり発生していたと思います。
山崎 また、そうやって開発や進め方やノウハウを共有いただくことによって、開発だけでなく、社内のエンジニア人材の育成にもなっています。社内の開発チームは新卒や未経験のメンバーが多くて、経験の浅いメンバーが多かったので、人材の育成は重要な課題でした。
ー 副業メンバーがリモートワークで働くことについて、不安はありませんでしたか?
山崎 それは、少しありました。弊社は、基本的に従業員は、出社して働くことが多い会社なので、フルリモートワークでチームに入ってもらうのは、ほぼ初めての経験だったんです。
当初は受け入れチームでも、不安を感じている様子でした。テキストベースのやりとりでは、やはりお互いの感情や認識が伝わりにくいですから、「認識の齟齬が起こりやすいのでは」と考えていたんです。ですが、定期的にオンラインでミーティングを行うことで、問題なく進められることがわかりました。オンラインでも、顔を合わせて話をすれば、疑問点や懸念が一気に解消することが多いと思います。
ー 副業人材の活用には、どのようなメリットがあるでしょうか?
山崎 直接雇用のエンジニアを正社員採用することがベストと思われるかもしれませんが、弊社のように発展途上のベンチャーで、地方に拠点がある企業には、スキルの高い、シニアレベルのエンジニアには、なかなか応募してもらえません。
でも、「副業」という形であれば、そのレベルのスキルを持った方に、すぐに一緒に仕事をしてもらえます。
開発会社に開発を依頼することもありますが、発注が案件ベースなので、追加で開発を依頼するごとに見積を依頼して、発注して・・・と、やりとりにかなり時間がかかります。結果として開発スピードもなかなか上がらず、柔軟性に欠けます。一方で、副業人材ならば、チームに寄り添った動き方を、柔軟にしてくれるのが良いところです。
ー シューマツワーカーでよかったのはどのような点でしょうか?
山崎 業務委託メンバーの募集に関しては、いくつものサービスを利用したり、話を聞いたりしてきましたが、シューマツワーカーがいちばん使いやすくて好きです!
「こういう人を探してほしいです」という相談をしても、対応のスピード感が早いです。面談をするときにも、主導してくれてやりやすいですし、実際に契約が決まった時にもキックオフミーティングに入り、対応の流れの説明や、認識の齟齬がないようにファシリテートしてくれるのもありがたいです。
また稼働が始まっても定期的にフォローアップ面談を実施して、今抱えている課題感や、本人には伝えにくいことも、間に立ってフォローしてくれます。手厚いサポートも助かっています。