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ブライダル業界のマーケティング支援で、経験豊富な副業人材が活躍!
2024.11.27
2023.04.26
2023年2月に、シードラウンドで1億円の資金調達を実施した注目のスタートアップ企業、サンゴテクノロジーズ株式会社。日本とベトナムに拠点を持ち、グローバル展開するZ世代向けSNSが、50万ダウンロードを突破しています。
一方で組織については、「珊瑚礁のように大切な居場所にしたい」「誇れる場所にしたい」と、無限有給制度、産休育休時の給与100%補助制度などを制度化する、働くメンバー想いの会社でもあります。
今回は、そんな勢いと魅力あふれるサンゴテクノロジーズ株式会社の代表取締役 野間悠磨様に、事業のこと・会社のことを、たっぷりとお話を伺いました!
この記事はインタビュー後編です。前編はこちら
Contents
ーーここでぜひ、会社のカルチャーについても教えてください。
サンゴテクノロジーズという会社名にもメッセージが込められているのですが、この「サンゴ」というのは、「珊瑚礁」のサンゴのことなんです。珊瑚礁って、綺麗で静かな海でしか育ちません。そして珊瑚礁は、小さな魚たちの大切な棲家でもあります。
会社を立ち上げるときに、創業メンバー3人とも「誰もが働きたいと思えるような会社をつくるべきだ」という考えが、一致したんですよね。働いている人たちが誇りに思え、自慢できるような会社にしたい。会社を経営する中では、利益追求が過度に求められ、働く場としての会社のあり方を省みることが難しくなる瞬間も出てくるかもしれません。でも、その状況を肯定しないというのは一致した考えなんです。働く場として、この会社が誇れる場所かどうか。珊瑚礁のように、美しい海の中の、大切な居場所となっているのかどうか。それを意識し続けようという意思を込めた社名なんです。
そのコンセプトを体現している制度はいくつかあります。例えば、女性の産休・育休に際して、給料の一定の割合しか手当が出ませんよね。これは、日本でもベトナムでも同様なんです。そこでサンゴテクノロジーズでは、給料と産休・育休時の手当の差額分を、会社が出すという制度をつくっています。
産休・育休によって家庭に入るお金が減れば、「家族や子どもとの時間を本当は大切にしたいけれど、生活のために会社に戻らなくてはならない」、そんな事態が発生しやすいわけですよね。でも、僕たちはサンゴテクノロジーズをそういう場所にはしたくありません。だから、お金のために戻らなきゃというプレッシャーや不安を感じない制度をつくりました。
また、同様に、無制限に取得できる有給休暇制度もつくっています。社員が休みたいだけ、あるいは必要なだけ休むことができる制度です。
ーーすごい制度ですね! どうしてそんな制度をつくることができるんでしょうか。
こんな制度があったらいいですし、社員は喜ぶに決まってます。でも会社の利益を考えるとふつうはできない、ということだと思うんです。でも会社の都合というのはいったん無視して、性善説で「あったらいいよね」を実現してみたらどうなるんだろう、と思ったんです。そしていざやってみると、こうした制度を悪用する人なんて全く出てこない。逆に、仕事に対してのコミットメントはすごく上がりました。さらにもっとも嬉しかった効果は制度を利用した本人以上に、それをサポートする周りのメンバーが「誇りに感じる」と言ってくれたことです。
立ち上げて3年経ちますが、自分から辞めるというメンバーは一人もいません。結果としてよかったなと思っています。
ーー先月から広告クリエイティブのデザイナーも副業メンバーとして稼働が始まっていますね。この副業メンバーの業務や、どうして募集に至ったのかも教えていただけますか。
広告のクリエイティブ制作にもデザイナーさんが必要になったんですが、前半でお話ししたUIデザイナーのときと同じ課題を感じていたんです。フルタイムの方に来てもらうと、現状の我々の広告予算からすると、時間を持て余してしまうだろうな、と。
ーー入られてから日が浅いですが、いかがですか?
この副業メンバーが入ってからはまだ日が浅いので、今の段階でアウトプットがあるといった状況ではありません。ただ動き方がプロアクティブでとても良いです。
それから今回の私たちのリクエストが、デザイナーの中でも、静止画と動画いずれも作れる方。その方は動画に関してはそれほど経験がない、とおっしゃっていたのですが、やったことがなくても一緒にやっていくという意欲が非常に高くて。早速、動画もお願いしているんですが、経験のない中でも、私たちがお伝えするイメージをどのように実現していくか工夫してくださっていて、助かります。
シューマツワーカー経由で入っていただいている副業メンバー、お二人とも一緒に働いて見て共通するのが、「こういう動きを経験の浅い人にやってもらうのは難しいだろうな」という実感です。例えば具体的には、経験豊富だからこそ「現段階ではどういう進め方がいいのか」がわかるとか。副業メンバーの方が主導して、進めてくれるとか。経験が浅い人では無理だという意味では決してないんですが、やはり経験があることによって、自信を持って進めてくれるので、安心感があります。僕が丁寧に一緒にやっていく時間的な余裕が、それほどあるわけではないですから、とても助かる点です。
ーー副業メンバーとうまくやっていくためのコツはありますか?
意識しているのは、シューマツワーカー経由での副業メンバーは時間給ですよね。で、稼働管理システムに「稼働開始します」「稼働終わりました」という記録をつけていくわけですが、「手を動かすだけが仕事じゃない」ということを僕はずっと考えていて。でも、時給で働いてくれているメンバーはどうしても、「手を動かしている時間」にしか、稼働時間をつけにくいんじゃないかと思うんです。それは、やりづらいでしょうし、頭を動かした時間が認められないとなると、「やらされ」感も出てしまう気がします。
だから、意識しているのは「頭を動かした時間」もちゃんと稼働時間に入れていいんです、ということを明確に伝えるということなんです。それによってアウトプットとして引き出されるものもあると信じています。
あともう一点は、サンゴテクノロジーズは雇用形態で区別することをしない会社です。サンゴテクノロジーズは一つのチームとして考えているからです。日本・ベトナムといった拠点による壁もないですし。
一つの具体例としては、Slackなどのコミュニケーションの場も全員に開かれていて、全員同じチャンネルに入っています。これは副業メンバーも同じく、全てのチャンネルに入れますし、全ての情報を見られるんです。
あとはお祝いもみんなで祝います。誕生日を祝うとか。副業メンバーも誕生日の人がいれば、同じようにお祝いします。一つのチームの一員として感じてもらえるように努力をしています。
ーーシューマツワーカーというサービスに対して、期待していることはありますか。
良かったのは営業の方が迅速に動いてくれることです。「こんな人いないですよね?」とちょっと無理かなと思いながら相談しても、積極的に探してくださったり。英語ができるエンジニアとかって、人材が少なかったりすると思うんです。最初やはり見つからなくて。「今、見つからなかったです」と言われたときに、ほとんどのサービスって、その時点で探すのをやめると思うんですが、シューマツワーカーはその後も探し続けてくれたのがわかって。人がすごくいい、というのをまず思っています。
あとは、サービスとしては、人材の紹介だけでなくて、稼働時間の管理システムがあって使いやすいのも良いです。
ーーでは、現在の「TapNow」について、もう少し詳しく教えていただけますか。
現状、TapNowは50万ダウンロードを突破しています。継続率としては、インストールしてくれた方のおよそ半数はずっと使ってくれているというのがこのアプリの素晴らしい点なんです。評価されているポイントです。
ーーリテンションレート(継続率)が非常に高いサービスなんですね。しかしSNSというのはレッドオーシャンのようにも思える中で、具体的にはどういった点が受けているのでしょうか?
ターゲットはZ世代。それが最も大きな特徴で、その次に「クローズド」。
インスタグラムとの違いで言えば、インスタグラムで意識されるのは「映え」ですね。いかに他の方に向けて、良い自分を見せていけるかという。とても外を意識したSNSです。
僕の世代では、Twitterやfacebookに触れたのが大学生くらい。mixiなども。その当時って、 SNSは本当に仲の良い友だち同士で使うものとして登場しました。他愛のないもの、文章、写真を送り合うツールでした。それが楽しくて、まさに「SNS」で、インタラクティブなやりとりがあって。
だんだん社会人になり、繋がる人が広がっていくとーー、つまり社会人になり、先輩・後輩が繋がったり、上司と繋がったり、取引先の方と繋がったり。そうなってくると、投稿する写真や文章は、気を遣いますよね。
昔の頃のように、他愛もない写真や身内でしか笑えないような投稿をできる場ではないんですよね。では、楽しかったのはどっちか。自分が頻繁に投稿していたのは、どっちか。それはもちろん前者なんですよね。僕たちで言えば学生時代に使っていたようなSNSの使い方です。
実はそういった使い方のできるSNSサービスが求められているというのが、TapNowの評価されている理由です。
ーーなるほど、他のSNSと異なる楽しみ方をされるんですね。
機能的な特徴はいろいろあるのですが、世の中的に価値を見せたいコンセプトとしてはそこなんです。レッドオーシャンの中で、というのはまさにその通りではあるものの、SNSのここまでの歴史を見ていったときに、本質的な価値が定着していけば、そこは問題にならないとも考えています。
ある機能が流行ったときに、それがGAFAなど(グローバルの大手IT系企業)にまねされたらどうするのか、という問いがあります。レッドオーシャンってそういうことです。もちろん今、インスタグラムと同じコンセプトではやっていないし、インスタグラムと同じ機能でもないし、ユーザーは使い分けてくれています。その一方で、じゃあそのTapNowの機能をインスタグラムが搭載したらどうなるのかと。
今までもそういったサービスってたくさんありました。例えばSnapChat。24時間以内に消える投稿ができる機能が流行りました。そこでインスタグラムが搭載したのがストーリーという機能。TikTokが出てきてYouTubeやインスタグラムでもショートムービー機能、リール機能がついたり。最近でいえばBeRealという2分以内に写真を投稿しないといけないというのがグローバルではやったんですが、それをまねしたものがTikTok Nowです。
大手各社は必ず新興SNSの流行り機能をパクってきている。ではそれで淘汰されたSNSがあったでしょうか。実はそんなにないんです。パクられるところまで行ったら、むしろ勝ちなんです。
インスタグラムを使うユーザーは、Facebookのことも知っていますよね。むしろいずれもアカウントを持っている人も多いでしょう。そして、実はインスタグラムでやりたいことのほとんどが、Facebookでもできます。もっといえば、LINEでだってできるんです。
ではなぜFacebookやLINEでやらずに、インスタグラムでやるのか。
それはユーザーは、それぞれの機能ごとにアプリを使っているんじゃなくて、テーマに分けて使っているからなんです。自分のテーマ。
インスタグラムは「ちょっと仲間内」だけれど「きれいな自分を出す場」として。Facebookは日本の場合はビジネスライクなやりとりをする場として。LINEは連絡手段として。
その中のもう一つのSNSのテーマとして、「身内」で「日常」を投稿し合うSNSって、実は今ないんです。ここはレッドオーシャンのように見えて空白地帯だった。だからそこにTapNowがきちんと定着していけば、後から大手SNSに機能だけまねされたって、問題ではなくなると、そのように考えています。
ーーZ世代というターゲットについてはいかがですか。ターゲットを広げていくとか、Z世代が大人になっていくにつれてターゲットを移行していくという考えはあったりするのでしょうか。
それはないですね。そもそも、もともと僕らもZ世代をねらったというわけではなかったんです。SNSを提供し始めたときに「若者から流行っていく」というのはむしろ、一つのセオリーのようなところはあるんです。
なぜかというと、ほとんどの商品やサービス、プラットフォームにおいて、「流行を作る」のは若い世代であり、若い方たちであるというのは間違いないことだと思うんです。若い方たちがバイラルを生み、流行となる。
そうすると、流行を生み出そうとすれば「若い方たちにうける」というのは必須条件となります。その上で、「若い方たちにも受けて、30代〜40代にも受ければいいじゃないか」という発想もありますよね。ですが、SNSではそれは両立しないと考えているんです。なぜなら、大人たちのいるSNSには若い方たちは来ないから、です。
これは商品によることだと思いますし、若い方と大人たちのいずれにも受けるように設計できるプロダクトもあるでしょう。
ですが、大人たちが多いSNSには若い方たちが来ない(=流行につながらない)、ということが目に見えているSNSというサービスにおいては、両立不可能だと考えます。そして、多くのSNSの過去を見ていくと、大人たちに広まり始めたタイミングが、そのSNSの熱量や熱狂のピークだともいえると思います。mixi、Facebook、インスタグラムを考えてみてください。もちろんサービスとしては継続しています。ですが今やいずれも大人たちに浸透しており、“熱狂されるSNS” “流行のピーク”という時代は過ぎてしまっていませんか?
最近で特徴的な事例は、clubhouseです。あんなに勢いがあって、アメリカでも流行っていたサービスが、日本で一気に盛り上がり、一気に最前線から去っていったーーそれはなぜなのか。clubhouseは最初から大人たちのサービスとして日本に上陸してしまったんですよね。だから、SNSとしては若い人たちを惹きつけられず、定着するための「テーマ」も浸透しなかったのです。
ーー非常に魅力的なお話、ありがとうございました! TapNowの今後にも期待しています。
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