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副業を通じて見つかる、自分でも気づかなかった得意分野

副業先で、自分では「ごく普通にやっていたこと」に感謝されて、びっくりする。副業を始めた人の中には、そんな経験をする方がいます。

同じ職場にいると、周りの人も似たような仕事をしているので、自分の強みはなかなか見えにくいものです。ところが、場所が変わると「普通」が「得意」に変わることがあるんです。

労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査(*1)では、副業が本業に「大いに役立っている」「やや役立っている」と答えた人は、合わせて52.2%。副業で得た経験や気づきが、本業にも返ってきている人が半数を超えています。

*1 労働政策研究・研修機構「No.245 副業者の就労に関する調査」
https://www.jil.go.jp/institute/research/2024/documents/0245_01.pdf

この記事では、副業で得意分野が見つかる理由、見つかりやすい強みのパターン、そして気づくための具体的な習慣を紹介します。「自分には、特別な強みなんてない」と思っている人にこそ、読んでほしい内容です。

目次[非表示]

  1. ・なぜ副業だと、得意分野に気づけるの?
  2. ・副業で見つかりやすい「得意分野」のパターン
  3. ・職種別・こんな場面にヒントがあるかも
  4. ・得意分野に気づくための5つの習慣
  5. ・見つけた強みを、どう活かす?
  6. ・すぐに見つからなくても、大丈夫!
  7. ・ひとりで気づきにくいときは、相談してみよう


なぜ副業だと、得意分野に気づけるの?

理由は大きく3つあります。

① 「当たり前」が当たり前じゃなくなる

同じ環境で長く働くと、自分のやり方が基準になります。「みんなこのくらいやってるでしょ」と思っていたことが、環境が変わると「あれ、これって普通じゃなかったんだ」と気づくきっかけになります。

前述の調査によると、主な副業の仕事内容が本業と「まったく異なる」人は48.9%、「かなり異なる」人は20.5%。合わせて約7割の人が、本業とは違う世界で自分を試しています。違う世界に出るからこそ、自分の特徴が浮かび上がるんですね。

② 外の人から「直接の反応」がもらえる

会社では、評価は上司や制度を通して伝わることが多いですよね。でも副業では、依頼元から「助かりました!」「次もお願いしたいです」という言葉が、そのまま届きます。この生の反応が、強みを見つけるいちばんのヒントになります。

たとえば、「この説明、すごくわかりやすかったです」と言われたなら、それは説明力が武器になるというサインかもしれません。

③ 小さく試して、合わなければ変えられる

本業は、そう簡単に異動や転職ができません。でも副業なら、案件を選んで、試して、合わなければ別のものに挑戦できます。いろいろ試すうちに、「これは得意かも」「これは苦手かも」が少しずつ見えてきます。


副業で見つかりやすい「得意分野」のパターン

前述の調査では、「仕事で必要な能力を活用・向上させるため」に副業をした人に、具体的にどんな能力を活用・向上できたかを聞いています。

もっとも多かったのは「コミュニケーション能力」(15.8%)。ほかにも「人脈・人間関係」「視野が拡がった」「ITスキル」「語学」といった回答がありました。ただ、いちばん多いのは「その他」で72.1%。気づく強みは、人によって本当にさまざまなんです。

ここでは、よくあるパターンを5つ紹介します。

パターン① 「普通にやっていた作業」が貴重なスキルだった

月次の経理処理、議事録づくり、Excelでのデータ整理、お客さまからの問い合わせ対応など。本業では「できて当たり前」の作業でも、体制がまだ整っていない会社にとっては、とてもありがたい存在です。「こんなことで?」と思うくらいが、ちょうどいいサインかもしれません。

パターン② 「整理して進める力」

厚生労働省は、業種や職種が変わっても強みとして発揮できる「持ち運び可能な能力」を、ポータブルスキルと呼んでいます。「仕事のし方」として、現状の把握、課題の設定、計画の立案、課題の遂行、状況への対応が挙げられています(*2)。

*2 厚生労働省「ポータブルスキル見える化ツール」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23112.html

たとえば、状況を整理して優先順位をつける、スケジュールを逆算して組むといった動きです。副業先で「話が早くて助かります」と言われたら、この力が光っているのかもしれません。

パターン③ 「人との関わり方」

相手の話をしっかり聞く、関係者の間に入って調整する、むずかしい内容をわかりやすく説明する。こうした力は、依頼元との打ち合わせで特に発揮されます。ポータブルスキルには、社内や社外の相手とのコミュニケーションも含まれています。

パターン④ 「苦じゃない作業」

人が面倒がる作業を、淡々と続けられる。細かいミスに気づける。資料の見た目を整えるのが気づけば得意になっている。こうした「苦にならない」は、立派な強みのサインです。「好き」より「苦じゃない」のほうが、実は長く続くことも多いんです。

パターン⑤ 本業とは違う領域での意外な相性

本業は営業なのに、副業で書いた記事が好評だった。デザイナーなのに、データ分析が楽しい。そんな意外な発見も、副業ならではです。先ほどの調査のとおり、約7割の人が本業と違う仕事に挑戦しているので、こうした出会いはめずらしくありません。


職種別・こんな場面にヒントがあるかも

ここまでのパターンを、IT企業でよくある職種に当てはめてみましょう。あくまで一例ですが、思い当たる場面があるかもしれません。

  • エンジニア:仕様や技術的な内容を、非エンジニアにもわかる言葉で説明するのが得意。ドキュメント作成や、チームへの技術共有で光る力です
  • デザイナー:あいまいな要望を聞いて、図や画面に整理するのが得意。打ち合わせの場で、相手の頭の中を形にできる力です
  • マーケター:数字を見て「なぜだろう?」と仮説を立てるのが苦じゃない。別の業界でも通用する分析力です
  • セールス:相手の話を引き出して、課題を整理するのが得意。ヒアリング力は、どの現場でも重宝されます
  • カスタマーサクセス:お客さまの不安に寄り添いながら、次の一手を提案できる。関係づくりの力です
  • バックオフィス:バラバラな業務を整理して、ルールや手順に落とし込める。小さな会社ほど助かる存在です


得意分野に気づくための5つの習慣

では、どうすれば気づけるのでしょうか。今日から始められる習慣をご紹介します。

① 「ありがとう」「助かります」をメモする
言われた言葉を、そのまま書き留めましょう。何に対して感謝されたのかが、強みのヒントになります。チャットの文面を保存しておくと、見返したときの励みにもなります。

② 時間を忘れた作業に印をつける
「気づいたら2時間たっていた」「これは全然つらくなかった」という作業を覚えておきます。

③ 依頼元に「どこがよかったですか?」と聞く
「今回の進め方で、特によかった点があれば教えてください」と聞いてみましょう。失礼なことではなく、次の案件の改善にもつながります。

④ 本業との違いを言葉にする
「本業では当たり前だけど、副業先では喜ばれた」ことは何か、書き出してみます。

⑤ 月に1回、振り返る
「うまくいったことは?」「思ったより時間がかかったことは?」「またやりたいと思ったことは?」の3つを、月に1回だけ考えてみましょう。

もっと客観的に整理したいときは、先ほどの厚生労働省の「ポータブルスキル見える化ツール」も使えます。もともとはミドルシニア層のホワイトカラーの方が主な対象として提供されたツールですが、自分の仕事の進め方を振り返るヒントになります。


見つけた強みを、どう活かす?

気づいた強みは、使ってこそ育ちます。「自分の強みはこれかも」と仮置きして、次の案件で意識的に使ってみると、手応えがはっきりしてきます。活かし方を3つ考えてみましょう。

案件選びに活かす
「得意」と「苦じゃない」が重なる案件を選ぶと、成果も出しやすく、続けやすくなります。

本業に還元する
冒頭のとおり、副業が本業に役立っていると答えた人は半数を超えています。厚生労働省の副業・兼業のガイドラインでも、副業のメリットとして、スキルや経験を得て主体的にキャリアを形成できることが挙げられています(*3)。

*3 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000204092.pdf

実績として残す
どんな案件で、何をして、どんな反応があったか。簡単にまとめておくと、次の案件の相談や、将来の転職・独立のときに役立ちます。

ただし、副業は本業に支障が出ない範囲で行うのが大前提です。会社のルールも確認しておきましょう。


すぐに見つからなくても、大丈夫!

「何件かやってみたけど、得意なものがわからない」ということもあります。でも、焦らなくて大丈夫。

「この作業は思ったより苦手だった」「この進め方は合わなかった」というのも、立派な発見です。苦手が見えれば、得意がある場所もだんだん絞られてきます。

得意分野は、ある日突然ひらめくものではなく、小さな経験の積み重ねで見えてくるものです。最初の1~2件で答えを出そうとせず、「いろいろ試す期間」と決めておくと、気持ちがラクになりますよ。気長に、楽しみながら試してみてください。

ひとりで気づきにくいときは、相談してみよう

とはいえ、自分の強みって、自分ではいちばん見えにくいものですよね。

私たちが運営する副業・業務委託の人材マッチングサービス「シューマツワーカー」では、個人の方にも専任の担当者がつき、フォローアップや個別の相談を行っています。はじめての副業・業務委託の方にも、安心して一歩を踏み出していただけるサービスです。

「自分には、どんな強みがあるんだろう?」という疑問も、誰かと話しながら整理すると、意外とすっきりすることがあります。自分では「たいしたことない」と思っていた経験が、第三者の目で見ると立派な強みだった、ということもよくあります。気軽に相談してみてくださいね。

あなたの「当たり前」が、誰かの「助かった!」になるかもしれません。まずは小さな一歩から、探してみませんか?

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